千年の翼、百年の夢 (ビッグコミックススペシャル)
千年の翼、百年の夢 (ビッグコミックススペシャル) / 感想・レビュー
KAZOO
谷口さんの比較的最近コミック誌に掲載されたものをまとめたものです。ルーブルを見ているときに過去へのタイムワープのような感じを受け、様々な人物がとおり過ぎていきます。サモトラケのニケを案内人としてルーブルにかかわる様々な事件を描いてくれます。特に大戦中に美術品を非難した話は印象に残りました。
2016/01/31
マリリン
舞台はルーヴル美術館。過去と現在を紡ぐ幻想的な空間に歴史的背景も織り交ぜた内容はストーリーも画も熟成され味わい深い作品だった。夢想の中の時空で邂逅したルーヴルの守り人サモトラケのニケに誘われるかのように、時空の旅で出会った画家や文豪。第二次世界大戦下千年の高みから失墜してしまったフランスを語るサン=テグジュペリ。ナチからルーヴルにある魂を宿した美術品を命がけで守った人々。現の中の識閾が覚醒された絵。時代とすれ違い人と出会う不思議な迷宮。耽美な浪漫を感じる世界観に魅かれた。...心に纏いひて離れざるは...
2021/09/16
かおりんご
漫画。職場の方から借りました。読んだことのないタイプの漫画だったので新鮮!ルーブルの歴史や絵画について、ちょっと勉強になりました。ルーブル、行ってみたいな。
2016/01/09
更紗蝦
ルーブル美術館をテーマにした漫画です。特定の収蔵品の魅力を描いた話や、収蔵品を戦禍から守るために尽力した学芸員の話も面白かったのですが、一番印象に残ったのは、「誰もいない館内の静謐さ」の描写です。恐らく、著者自身は「誰もいないルーブル美術館」を取材してはいないでしょうから、想像だけであの「雰囲気」を描いたのは凄いです。学芸員や警備員でもなければまず味わうことのできない「誰もいないルーブル美術館」を独り占めするという“贅沢さ”を漫画という手軽なメディアでバーチャル体験できるのは、かなりお得と言えます。
2016/01/05
ぐうぐう
ルーブル美術館展とのコラボで、谷口ジローが描くルーブル。フランスを訪れた日本人の漫画家がルーブル美術館で、そこに棲まうルーブル宮の守り人と出逢う。時空を超え、浅井忠、夏目漱石、林芙美子と、ルーブルとゆかりのある日本人、さらには、コローやゴッホといった画家達とも邂逅していく。ルーブルの歴史を知ることで主人公は、やがて自分自身の半生を見つめていることに気付く。いかにも、谷口ジローらしい、ルーブルへのアプローチである。なんと、豪華版はすべてカラーページらしい。しまった、豪華版を買うべきだった!
2015/02/23
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