写真屋カフカ (ビッグコミックススペシャル)
写真屋カフカ (ビッグコミックススペシャル) / 感想・レビュー
akihiko810/アカウント移行中
短編連作。消えそうなものやなくなりそうなものを撮る「写真屋」カフカの奇譚。 カフカが「なくなりそうなもの」の写真を撮ると、ほんの一瞬だけ「在りし日」の一瞬を写真が映し出す。著者山川らしい、ノスタルジーと温かさに溢れる作品。
2021/12/07
積読書店員ふぃぶりお
「写真を撮る」。その行為は、単に色や形といった視覚情報を書き写すことに止まらず、記憶に宿る匂いや温度、芽生えた感情を、そして共に過ごした人と時間を、心のシャッターで焼き写し、場面を甦らせるためにもある。その空気感さえも。「なくなりそうな」公衆電話・本と本棚・紙芝居等を題材に本作品で撮られた「奇譚」14枚には、珈琲のようなホロ苦さと心温まる優しさが同居している。山川直人の独特の絵柄がまた哀愁を増幅させている。「失われゆく時を取り戻し、消えゆくものを撮り留める」ように切り取られた極上の『写真』達は輝きを放つ。
2015/09/05
キキベル
消えて無くなりそうな物を撮る写真屋さん。 今は、スマホで簡単に撮れてしまう時代だから、なかなか感じないけど、1枚の写真から受け取れる思い、いいです。 写真を撮りたくなります。
2015/09/07
うえ
この世から消え去り幻想になってしまいそうなものを撮る写真屋カフカ。その対象は、喫茶店、古書店、紙芝居屋などなど。もちろんヒトも対象に含まれるため、中には撮られることを極端に嫌う人も。駆け出し中の演劇少女、高齢の凄腕スリ師などなど。モノとしてはもう亡くなってしまった銭湯の、残された煙突なんかがある。短編ものだが、つながりはきちんとある。
2017/08/26
春風のぼる
消えそうなものなくなりそうなものを撮るのが趣味。写真屋カフカ。
2016/04/29
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