淋しいのはアンタだけじゃない (1) (ビッグコミックス)
淋しいのはアンタだけじゃない (1) (ビッグコミックス) / 感想・レビュー
mitei
中々難聴と言えば全く聴こえない人と言うイメージが強いがいろんな聴力の人が世の中にはいることがよく分かる。佐村河内氏もメディアで誤解される様な取り上げ方をされていて悲しくなった。
2017/04/26
かっぱ
佐村河内守氏の詐称事件。本人が作曲したとされていた曲のほとんどがゴーストライターが作曲したものだった。そして全聾ではなかったということで、世間を騒がす事件に。佐村河内氏は紛れもなく難聴で苦しんでいる人なのでしょうが、事件が別の意味であまりに大きく報道され過ぎていて、この漫画で取り上げられている難聴者の生活苦というものとは切り離して捉えた方がいいのではないかとも思えました。難聴者と言っても、聞こえのレベルや症状が全く異なるということがよく分かります。漫画という表現手段だからこそ伝えられることがある。
2016/08/06
小夜風
【所蔵】今までろう者や中途失聴者を扱ったお話はありましたが、障害者手帳の対象でない軽度の難聴者を扱うお話は初めて読んだかもしれません。佐村河内の記者会見は、私は聴覚障害者に対する健聴者の本音を見たような気がして怖くなり、あの後しばらくは本当の本当に引きこもっていて、ひとりではどこにも行けず、生活用品の買い物すら全部ネットで済ませていたくらいでした。このマンガがこの先彼の擁護に回るのか批判に回るのかまだ判りませんが、聞こえないふりをするなら本当に聞こえなくなれば良いのに!と思わずにはいられません。
2016/07/27
トラシショウ。
読み友さんの感想から。軽度の難聴から明確な聴覚障害など、いわゆる聾唖として生きる人々への取材を通じて、「聴こえない」とはどう言う事か、「音の無い世界」とはどの様な世界なのかを探っていくセミドキュメンタリー。日本における聴覚障害に対する国の保険補助のあまりの敷居の高さ、これに今現在も苦しめられる多くの聾唖の人々の実情と苦悩が見えてくる良書にして、大変な力作。決して上手い訳でもない、どちらかと言うと泥臭く古臭い絵柄だけど、だからこそ取材に臨む作者や聾唖者の逡巡がよりくっきりと見えてくる(以下コメ欄に余談)。
2017/03/09
ふじ
読友さんのレビューを見て読みたかった作品。一気読みして刺さるこのタイトル。きっと難聴、聾者に対するエールなんじゃなかろうか。と同時に、難聴者と生きる者も、正確に相手を理解できないという意味では淋しいのかもしれない。難聴や聾者に迫ったルポ。見えてくるのは障害者制度の不十分さ、見えない障害ゆえ、周囲にも正確な理解はされない問題、音に頼った毎日を暮らす不便さ。一時期話題の佐村河内氏にも取材し、「障害者認定を受けられない聴覚障害者」ではないか、としている。
2017/07/18
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