カムイ伝全集 第二部 (12) (ビッグコミックススペシャル)
カムイ伝全集 第二部 (12) (ビッグコミックススペシャル) / 感想・レビュー
みさと
望月藩に現れた謎の修験者3人衆、幻術を用いて病床の藩主夫人に取り入り、操ることに成功する。夫人は、藩主の病気は殺生にあるとし、生類憐れみの令、特に藩主の生まれ年である犬を保護する法令を出す。お犬さまをめぐる混乱は百姓一揆の危機を招く。そのさなかの藩主の死。佐渡守が修験者たちを始末し、藩の実権を握る。何とか嫡子による相続が認められた望月藩だったが、佐渡守と結んだ酒井忠清の計略により新藩主は刃傷沙汰を起こして自刃、佐渡守の息子が藩主に収まる。ますます風雲急を告げる展開で、カムイ伝第二部は幕を閉じる。続きは?
2024/10/10
田中峰和
誰もが感じるように、話が拡がりすぎて収集がつかない終わり方。今回、竜之進とアヤメ、正助は登場しないが、彼らは夢に向かっていくのだろう。結局、白土が望む共産主義の実現は資本主義さえ程遠い身分社会では不可能。だが、マルクスが唱えるような階級闘争史観を作品の中に反映させたかった気分は理解できる。武家社会での権謀術数は佐渡守が実践、兄の常陸守が領する藩の乗っ取りに成功する。猿の歯ッ欠けは酒におぼれ、狂犬病のグレートデン犬に殺される。白狼のカムイは、狂犬病の群れを滅ぼし、人間のカムイを助ける。これで終わりなのか。
2021/03/29
チョビ
…なにこの終わり方?全然わかんない。なんだかカムイの戦いが無である気がするし、何か希望があるような気がして。また、全くといっていいほどのエピソード回収はなし。ただし復活した人物がいたので、まだ続ける気はあるんだろうけど、著者ももう80代、時代もカムイ(階級闘争かあるいは神か)を不要としている気がする。 表面的には希望のない終わり方も、表面でしか生きれない我々にはちょうどいいのかもしれない。所詮我々の中で神は死んでる。苦しい時にしか神頼みしないし、そもそも神仏にはお願い事しかしなくて感謝もしないのだし。
2019/02/13
fap
犬と猿と狼の話。 盛者必衰の理ということなのかな。 生存本能で生き足掻く動物と、 それ以外で生き様を決める人間との対比、と見るは穿ち過ぎか。
2020/09/06
kinoko-no
カムイ伝1部、外伝と読んで2部はこれで終了。これからの展開が読みたいのにー。面白くなってきたし、大好きな世界だけにちょっと不満。
2011/11/03
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