LuckyCharms&AppleJacks (IKKI COMICS)
LuckyCharms&AppleJacks (IKKI COMICS) / 感想・レビュー
斑入り山吹
ブックオフで目が合い読んでみたらなんだか気に入ってしまったので手に入れた。多田氏は90年前後のは多分全部持っているのだが、どんどん出る作家でもないし遠ざかっていたのだ。久々に読む多田氏の作品は相変わらずオンリーワンで、最小限の科白や表情で主人公のナイーブな心の機微を表して、引き込まれてしまった。こんなに悲しいときに慰めるならハグぐらいするだろう、というのが、ろくに手も触れない奥床しさが、おばさんのわたしにはやたらときゅんと来た。今まで読んだ氏の作品はセックスを大胆に描いていたののだから、余計。気に入った。
2015/06/08
kujira
この人の描く世界は基本的に暗く鬱々としていて、それでも箱の底にあるらしい「希望」を探して生きながらえているような人がいっぱい出て来るなあ、と思う。人がわかりあえないことを大前提にしているみたいな、だからこそ稀にわかりあえた(要な気になった)時に素晴らしく幸せになれるんだ、みたいな。
2011/01/29
なこ
女の子からはダシにされ、家からは追い出され、バスには乗りそびれる。 懺悔と許しを繰り返しながら、バスにはこれからも乗りそびれるだろう。そういう恙無い日々を愛している。繰り返される物事すべてに対して紡がれる魔法の言葉「なるようになるよ」
龍國竣/リュウゴク
青年たちの上目遣いに表れる疎外感。終盤で母親が息子のことを語る台詞が強烈だ。「あの子には失望させられっぱなし。無かったことに出来るわ。―あの子は生まれなかった。」これ程までに突き放した言い方があるだろうか。
2014/02/26
ayakat2
鬱屈としている。特に言葉がみつからない。悲しい、好きだ、素敵だ、綺麗だ。世界は99のfuckと1のloveでできている。
2009/07/29
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