period (2) (IKKI COMICS)
period (2) (IKKI COMICS) / 感想・レビュー
ちゃりんこママ
いじめの実態を傍観するとこうなるか、と思う。「学校に行かない」選択をするのは正しいけど、子どもだけで判断して行動できるというのは漫画ならではの「夢」ね。主人公の弟、能(ヨキ)に父親と同じような人格障害が窺える…遺伝性の高機能発達障害に踏み込むつもりらしいけど、傍観目線なので(私は当事者家族)怒りすら感じる。
2014/07/03
ぐうぐう
父から解放された兄弟。しかし、新しい場所でも、二人を待ち受けるのは暴力。父とは別の意味での抑圧された生活が、二人を徐々に変貌させる。弟ヨキは、タフになる度に、その思考と行動が父と重なっていく。暴力の連鎖の予感。そして、兄ハルは、世界を冷静に見つめる目を養っていく。「殺人犯だって 一日中24時間 殺人犯をやっているわけじゃないんだよ」。その悟りは、ハルに何をもたらせるのか。
2014/12/23
ちぇしゃ
再読。幼少期から青年期に至るまでの間にすぐ傍にある、様々な「暴力」について描かれた作品。エキセントリックスほどではないけど、これまた傑作です。ハルとヨキの二人の幼い兄弟が自立できるようになるまでの間、見本市のようにいろんな形の暴力が押し寄せてきます。吉野朔実だからこそ描けたんじゃないかなと思うほど、日常の中にひっそりと、でも確かにある残酷さを晒しだしています(次巻の感想に続く)
2017/06/12
tkkr
N君は小学4年生のときに東京から私たちの小学校に引っ越してきた。N君は身体が大きくて喧嘩っぱやく、授業中にギャーギャー騒ぎ、女子のジャージを下ろすなどの悪行をはたらきまくっており、当時(特に女子から)めちゃくちゃ嫌われていました。今ならちょっとやんちゃな男の子と思えるけれどね。さて、小学校時代のお楽しみと言えば席替えです。もし好きな男の子の隣になれたら毎日がバラ色です。しかし私はN君が来てから、担任の先生の一存で4回連続(ほぼ1年)ずっとNくんの隣をあてがわれたのでした。
2017/06/02
aoneko
直接的な暴力より、間接的、精神的暴力のほうが人間の暗い部分を描いているようで息を呑む。無知もまた暴力であると、描かれているところも、「暴力が、優しくぼくの頭をなでている」の一文をさらりと滑り込ませるところにも、唸らされた。
2013/07/18
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