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空也上人がいた (IKKI COMIX)

空也上人がいた (IKKI COMIX)

空也上人がいた (IKKI COMIX)

作家
山田太一
新井英樹
出版社
小学館
発売日
2014-09-30
ISBN
9784091886644
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空也上人がいた (IKKI COMIX) / 感想・レビュー

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ぐうぐう

山田太一と新井英樹。一見、水と油のような組み合わせ。恐る恐るページをめくるも、一抹の不安は早々に消し飛ぶ。ここ最近の新井英樹は、社会にカウンターを喰らわせるための漫画を描こうと、試行錯誤しているように感じられた。武器はバイオレンスであったり、道徳であったり。しかし本書で新井は、今一度、人間を描くことに立ち戻っている。そしてその結果、社会へのカウンターを描くことに成功しているのだ。それはひとえに、山田太一の原作のおかげだろう。ここには単純に、人の胸を打つドラマがある。心を震わせる絵がある。(つづく)

2014/11/07

ワダマコト

マンガHONZが選ぶ2014年に一巻が出た作品のベストワンということで買ってみた。まさかの新井英樹。ちょうど、真説ザワールドイズマインを読んでいた中での邂逅です。生と死にどう向き合うかっていう部分が印象によく残っていて、人の死に対して涙しない人がよく出てくるのがすごい。巻末対談では死に対して寛容っていう言葉を使っていたけど、僕が感じたのはキャラクタたちの死に対する覚悟。準備ができていないと、きっと泣いてしまうと思うんだよね。

2014/12/30

ツキノ

積読本-30 すごいストーリーだった。かなり引き込まれた。年寄りになり若い人がまぶしい!というような感覚、47にして味わっており(新卒の先生や最近知り合った20歳若い人のピカピカぶりがたまらない。どちらも同性ですが)それ、わかる!と思いつつ。わたし、重光さんと同年代かぁ…さらに草介の、年代が上の人にいかにも「キミの言動、気持ちはわかってる」風に接されると気が狂いそうにいやだ、という感覚もわかる。なんとも複雑な感情が呼び起こされる。巻末の対談もいい。原作本も読もう。しかしつくづく漫画の積読はアカン。

2015/04/16

G

一休さんは今際の際に「死にとうない」と言ったと伝えられているが、この作品を読んだ後に思い出した。俺は登場人物のどれにも属さない世代だが、どの世代も悩んだり苦しんだりすることは同じなんだなぁと漠然と思えた。生成流転、人は後悔を重ねながら生きていく。ただその後悔の上に生は成り立っている。そんなことを考えた。生々しく荒々しい新井先生の筆致が、生を彩っていく。特に終盤はチープに見えやすい展開を独特の技巧で回避している。こういう読後感もあるんだな。

2015/11/17

ツキノ

小説を読んだ後に再読。音が聞こえてくる。そのように表記しているからなのだけれど、雑踏の中にいる音とか、会話がかぶったり、言っている途中で別のことを言ったりする、ほんとうの日常に会話しているように書かれていて、これはなかなかドラマでは表現できないのではないだろうか。これはドラマ化しないでほしいなぁ…いや、しかし、インパクトのある話であった。ほんとうに。

2015/05/02

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