劉邦 (1) (ビッグコミックス)
劉邦 (1) (ビッグコミックス) / 感想・レビュー
さらば火野正平・寺
『土竜の唄』が少し前に映画化された高橋のぼるによる漫画劉邦伝1巻。インテリ簫何によるモノローグで描写される劉邦。清濁併せ呑むやんちゃ坊主で女好きで、バイタリティに富んだ人物というエンタテインメントではベタベタなキャラクターに描かれる劉邦。インテリ簫何はウンコまみれになったりして恥をかかされるのもベタベタ。始皇帝の末子が馬鹿息子なのもベタベタ。しかしそんなアナクロに思える月並みを今どき敢えてやっているように感じる。作者の絵の独特も相まって月並みが新しく見える。娯楽的歴史大作になるだろう。2巻が読みたい。
2018/03/14
兵士O
スゴい! 司馬遷でも本宮ひろ志でも描けなかったヤンキー劉邦登場! 曹氏をはじめとする美女どもを虜にするナンパな野郎。そのくせ漢気もあり、男どもも彼に惚れちまうんですよね~。ボクは蕭何のような堅物で、他人の情事を覗き見するような小者ですが、そんな彼も掛け値なしで助けるわけですよ。この作品はそんなエピソードが満載! 決してかっこいい場面だけではないけど、読者は皆、そんな劉邦が好きになっちまうと思う。それに反して始皇帝と胡亥の嫌らしさと残忍さは天下一品! でも、これだけはっきり善と悪を描かれるとボクは脱帽です。
2023/03/22
サケ太
『土竜の唄』高橋のぼる先生が書いた劉邦だとぉ……。確かにこいつはぶっ飛んでいる。楽観的で大ぼら吹きな劉季。しかし、義侠心にあふれ、弱い立場の者を助けることに躊躇がない。だが、考えなしだからこそピンチに陥る。天運に愛された男。人を惹き付ける男。頭でっかちで自己評価の高い蕭何もみとめたこの男。最強の男として片鱗を見せる項羽との比較もあり、面白い。
2018/01/02
だまし売りNo
漢の初代皇帝の劉邦を主人公とした歴史漫画である。中国を統一した初めての皇帝は秦の始皇帝であるが、長期的な安定王朝は漢が最初である。歴史上の重要人物であるが、最初はゴロツキに過ぎなかった。その実態を本作品は生々しく描いている。あまりに生々しく、ヤンキー漫画のノリである。これは歴史ファンには好き嫌いが分かれるだろう。
2019/06/02
シーナ@食べ物漫画好き
1冊目 この手のネタバレ!?っていうのは違うけど結末まで知ってる物語を描くのは難しいところ。破天荒な主人公なので作画はあってると思う。本宮ひろ志先生の赤龍王みたいな。おおっ簫何が嫌な野郎だなぁ…と思いきや酷い仕打ち!うんこ簫何。デスゲーム焙烙の刑。エロ要素もナカナカ。劉邦の憎めないキャラと猜疑心の塊のような始皇帝とキャラのイメージがシッカリと決まってる。
2018/01/04
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