カムイ伝 (4) (小学館文庫 しB 4)
カムイ伝 (4) (小学館文庫 しB 4) / 感想・レビュー
猫丸
本巻の主な出来事は、カムイの師匠である抜け忍赤目の登場、および正助の本百姓昇格である。平行するいくつかの物語が、どこでも強固な支配構造を照らす。随所に覚醒は見られても叛逆の企ては結実しない。身分制の最下層から順に武家支配を強化する同調思考が連鎖するのだ。今も変わらぬマゾ愚民の壁は厚い。強く賢くなければならない。強い国家、美しい日本にもたれかかる倒錯が瀰漫する世界。じぶんの判断の確度を上げるのだ。敵がどのように考えるか、を出発点とせよ。
2022/05/17
入江
「みな人間だ。武士だったうぬも、百姓だったおれも、へんな世の中のしくみをとってしまえば、どこもちがいはねえ。くわなきゃ死ぬし、死ねばガイコツさ」牢屋のなかでさえも差別制度が色濃く生きていたとは。
2017/04/12
かふ
忍者ものの面白さは、この巻あたりから出てくる。抜忍の赤目の登場とか。カムイは鷹匠の弟子入りして、下人の正助は百姓になって畑を貰い、侍だった竜之介は非人まで落ちた。赤目は自ら牢獄に入って、牢屋の主を懲らしめ、島流し。人生ゲームか?白狼のカムイは一時期群れのリーダーとなるが、片目に蹴落とされて、また一匹狼に戻った。赤目と片目はなにか繋がりがあるのか?
2017/02/22
ひねもすのたり
竜之進、正助、そしてカムイが大きく動き出す第4巻。 主君から暇を出された侍たちの末期があまりに哀れです。
2012/10/07
さけフレーク
2002/12
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