カムイ伝 (8) (小学館文庫 しB 8)
カムイ伝 (8) (小学館文庫 しB 8) / 感想・レビュー
猫丸
持たざる者たちの夢見る原始共産制。先祖から受け継いだ土地、領主様から預かった田畑、という意識が、それを邪魔する。新しい場所で心機一転、新しい家族を作る。ゴンの夢は実現するだろうか。男と女の愛情の位相から社会の幻想を砕くことはできるのか。前途は暗いが、若者は進むしかない。だが、改革派も集団である以上、組織の桎梏から自由ではない。聖なる自己犠牲がつきまとうのだ。正助、ゴン、ともに未来には死しか見えないよ。人間てメンドクサイね。
2024/10/28
かふ
隠れキリシタンのキクはこの世の地獄よりも天国(パライゾ)に召されることで自分の信念(信心)をつこうとする。牢獄に入れられても助けを求めない。そこにキクを愛するクシロが抜忍の赤目の力を借りたりしながら強引に救い出す。神の愛から個人のクシロの愛に変転していくキクに見えたがすでにこの世に生きる体力がなく死んでしまう。その亡骸から離れずにいるクシロの無念さ。この巻は凄惨なシーンが多い。キリシタンの拷問もそうだけどキクが腐乱死体になる姿まで描くのはこの世界の無常観だろうか?
2017/05/17
山根正和
登場キャラが馬鹿だと読むのつらくなってきますね。クシロきらい。 正助編くそすき。 新田の測量が来て百姓の暴動が起きそうになった矢先に家事が起きたのが、苔丸が放火したのを狂人のせいにするのを教えたのか、正助が自分で火を放ったのを苔丸が非難したのかがわかりかねた。
2013/04/19
うぃ
ちょっくら手が離せない正助とナナさんがいい。
2017/04/08
佳蘋(よし)
再読
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