イアラ (1) (小学館文庫 うA 48)
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イアラ (1) (小学館文庫 うA 48) / 感想・レビュー
更紗蝦
手塚治虫の『火の鳥』に似ている作品ですが、『火の鳥』は“人間を超越した存在”が人間の運命に影響を与えている一方、『イアラ』は“人間の執念”だけで話が進んでいるので、そこが大きく違います。同時収録の『指』は、萩尾望都の『スロー・ダウン』という作品とテーマは似ていますが、ストーリーは全く違います。両作品とも「手に残った感覚」を描いている点は同じなのに、作者が違うとアプローチの仕方もこんなに違うのか!と驚きました。
2013/07/15
猫丸
初読。1970年発表という。これも名作だ。こんな作品を子供たちとの共用書棚に放出するのが喜ばしいのです。
2020/11/07
KASAO
「イアラー」という叫んで死んでいった愛する女の面影を求め、不老不死となって俗世を彷徨い続ける男と、各時代で出会う女たちの物語をまとめた連作短編漫画。最初はホラーかと思ったけど、SFだった。某作家さんの本紹介本で読んで気になってたとき友人が持っているのを知り、借りて読了。読み終わってみて結局イアラーの意味と起こった出来事に納得は出来なかったけど、読了感は悪くない。この本には未収録の「イアラ」シリーズの話もあるみたいだし、少し探してみようかなと思う。
2016/11/04
フロム
別の人の指摘ではないがイメージ的には手塚の火の鳥に近い。 楳図はイメージと情念で突っ走る人かと思ったら博識かつ非常な勉強家。楳図はSF三部作から入ったので悩みながら試行錯誤しながら巧緻的に組み立てかたをされてるこの作品は意外。初めて楳図かずおを読むなら短編からでは無くて腹を括ってSF三部作のどれかから始めた方がいいんじゃないかなぁ。
2022/03/13
kasukade
天才。楳図かずおはこんなすごい文学にして哲学作品を描いてたのか。物語のサーガになぞらえ文学、哲学、マンガ学をぶち込んだ最高のSFロマン作品。マンガ好きは読むべき1冊!
2015/10/25
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