青い春 (小学館文庫 まC 1)
青い春 (小学館文庫 まC 1) / 感想・レビュー
鱒子
松本大洋初期作品集。90〜93年の作品が7点収録されています。死んだ魚のような目をした高校男子たち。日々の鬱屈より死の実感が娯楽。すごい熱量を感じます。決して温度が高くないけど、大した熱量なのです。大友克洋っぽい感じは否めませんが、この時代の漫画家さんは大体そうかも?!(^◇^;) そして、今は松本大洋っぽい感じを目指す漫画家さんが育っているのだろうな。
2017/08/29
はちてん
松本大洋が好きだ!大好きだ!ってだけで、文庫を見つけたら買ってしまいました。好きなのですもん。
2012/03/15
四野一二三
再読。映画から入ったんで原作読むまで知らなかったんですが、短編だったんですね。すげぇ好き、とても良かった。というシンプルな感想です。多分高校時代なんて誰もが黒歴史の坩堝みたいな状況だと思うんですが、その黒歴史を紐解くと、大体ひとつやふたつは忘れられない匂いや色彩なんかがあって。それは誰に語る事でもないし、誰とも共有する事の出来ない記憶なんじゃないかな、と。そういった馬鹿みたいに、意味も哲学も思想も、ましてや理由なんてものすらなく凶暴に叫び続けた日々をもう一度、引き出しの中に残してきた何かに捧げる作品。
2016/06/02
亜未
映画『青い春』がほんとうにすき あとがきを読んだら先生が学生時代に出会った不良少年をモデルにしているのですね だからこのような言葉遣いなのですね あとたくさん出てくる擬音がたのしい
2024/03/16
kanon
松本大洋の初期短編集。もうこの頃から既にセンスの塊である。『花男』とか『鉄コン筋クリート』(当時は)を差し置いてこの青い春から映像化が決定したということは、やはりそれだけのものがあるんだと思う。不良ばかりが登場すると思ったら、松本さんが不良校出身だからだった。どいつもこいつも、人生が既につまらないものになっていて、だから色んなものに手を出して、狂っている。どん底まで既に落ちている。だから感想としては、これからどうなるんだろうな~とかは決して思わない。多分このままだらだら余生を過ごしていくだろうから。
2013/12/10
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