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山椒魚戦争 (地球人ライブラリー 8)

山椒魚戦争 (地球人ライブラリー 8)

山椒魚戦争 (地球人ライブラリー 8)

作家
カレル・チャペック
Karel Capek
小林恭二
大森望
出版社
小学館
発売日
1994-10-01
ISBN
9784092510081
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山椒魚戦争 (地球人ライブラリー 8) / 感想・レビュー

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藤月はな(灯れ松明の火)

どこか、ドラマ版『ウエスト・ワールド』を彷彿とさせる寓話でもあり、一種の繰り返される歴史への預言書とも言えるでしょう。奴隷として大漁に捕獲され、鮨詰の船に乗せられ、生き残り、見目がいいものが選別される山椒魚にアメリカ大陸に奴隷として連れてこられた黒人達を、生きたまま、解剖され、その仕組みを晒し出される姿はナチスや日本軍などの人体実験された人々を連想させる。対象に哀れみや慈しみ、敬意を持たずに蔑ろにし、自分勝手な理由で酷使する者はそのしっぺ返しを受ける。当時、山椒魚総統隊はナチスを意味していたが今では・・・

2018/08/23

空猫

完全訳は挫折したので抄訳で何とか読了。完全訳本は読みづらいし、何が言いたいのか不明で挫折。本作も諦めかけたけれど、終盤でやっと楽しめた。チャペックといえば『ロボット』だがこの作品もテーマは同じ。人類が造り出した(今回は育て上げた?)モノを支配、その後依存し、最後には立場が逆転し破滅の道へ。人類は何度も同じ過ちを繰り返すのだな。…「ハロー、人類のみなさん。人命の損失に対し…哀悼の意を表する…(p222)」そのうち本当にノアの洪水がやって来るのかも…。

2020/04/21

miroku

1930年代の作品とは思えない!ユーモラスだが、クールな視線がぶれない。名作だなぁ。

2012/12/06

Tonex

チェコの作家カレル・チャペックによるSF小説。チャペックは「ロボット」という言葉を作ったことで有名。◇高度な知能を持ちながら、安価な労働力として酷使されていた山椒魚型の生物が、人類に反旗をひるがえすという話。ディストピアものだが、基本的にコメディ。◇読みやすい。原文はチェコ語だが、英訳版からの重訳とのこと。しかも完訳ではなく全体のおよそ3分の1をカットした抄訳版。

2016/01/21

八子@ちょっと復活

国家と資本云々、といった風刺としても読めるが、SFとして面白い!しかしこれはやっぱりヨーロッパの視点で書かれたものだな、と思ったのは、ヨーロッパの代わりに中国沈めろ、と山椒魚と交渉してたところ。しかも中国代表の話は聞いてもらえないし……そりゃないぜー。あと、訳註が多くて、大方読み飛ばしてしまったが、よくよく読むとためになることが書いてあって反省。読み直そう。

2013/08/24

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