フランスの大学生 (P+D BOOKS)
フランスの大学生 (P+D BOOKS) / 感想・レビュー
本命@ふまにたす
遠藤周作のデビューエッセイ。フランスでの学生生活を気ままに書いたものかと思いきや、後の作品につながるヘビーなテーマが出てきていて、読み応えを感じた。
2020/07/23
たくみ
「そこはかとなく漂う寂寥感」と「ナルシシズム」との狭間に揺れる心情と言うべきものか。あるいは単なるホームシックか。後の「沈黙」や「海と毒薬」につながるテーマ性や独自性は早くも出ていて、まさに原点として興味深いものがある。
2018/06/07
ももや
1950年から53年。著者27から29歳。華やかなパリではなく冬が長く陰鬱なリヨン。そして原野ボルドー。「沈黙」で描かれることになる「届かない祈り」の着想はすでにここにあったんだ。この後日本に帰った著者は、ヒヒじじいの格好をして女給の尻を撫でまわす、今の時代じゃ絶対アウトのエロオヤジとして大活躍するのだ。つくづく立派な人だ
2019/04/05
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