私版 京都図絵 (P+D BOOKS)
私版 京都図絵 (P+D BOOKS) / 感想・レビュー
うぼん
若狭の貧家に生まれた水上勉が口減らしのため戦前京都の寺に連れてこられ小僧になった、脱走もしたらしい、という話は、昔に母か祖母から聞いていたが、相当キツイ生活だったことを本書で詳しく知る。坊主の学校に通わされていたという僕の叔父が「京都の坊主だけは云々」とよく罵っていた理由がよくわかった(銀閣寺事件)。冒頭話は六孫王神社の南側から始まる。僕は東寺八条壬生辺りで生まれ六孫はよく遊んだ場所だったので驚く。ズバリ貧民窟と書かれてあって苦笑、確かに戦後20年経った頃もその暗さの名残りはあったね。現在その気配はない。
2022/02/04
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