キッスキッスキッス
キッスキッスキッス / 感想・レビュー
sora
太宰治 谷崎潤一郎 芥川龍之介 与謝野晶子 お滝 竹久夢二 それにTVドラマになった柳原白蓮等の書いた19通のラブレター集です。「あの手紙を読み返えしては、抱きしめたり接吻したりして」このように、女優松井須磨子宛てに書いた人は、早稲田大学教授、評論家、新劇指導者の島崎抱月42歳。しかも妻子持ちで5人の子持ち!を越えて?返りました。他人様のラブレターなんぞ、読むなんて、ろくなことありません!??(と言いながら、結構、どきどきそわそわして読みました!)私が万が一、億万分の一、もらったら一生とっておくでしょうね
2014/11/24
ぶんぶん
【図書館】渡辺淳一が纏めた文豪のラブレターと相手の人の思惑などエピソードを綴ったもの。 その時その時の感情が爆発し、たとえ文学者としても理性は吹き飛ぶんだなと思う。 島村抱月→松井須磨子、竹久夢二→笠井彦乃、白蓮→宮崎龍介、吉屋信子→門馬千代、宮本百合子→宮本顕治など、錚々たるメンバーのラブレターが続く。 青春の一ページと片づけられない、必死さがヒシヒシと胸を打つ一冊でした。
2023/07/22
真香@ゆるゆるペース
江戸末期、明治、大正、昭和時代に生きた、文豪・才人達のラブレター集。手紙という限られた通信手段で愛を伝え合う彼らの姿は、現代の恋人達よりもはるかに情熱的で気迫に溢れており、ビシビシ生命力が伝わってくる。混沌とした激動の時代の中で苦悩も多く抱えて生きていたのだろうけど、こんなにも想いを通じ合える相手と出会えて、きっと潤いのある幸せな人生だったに違いない。しかし、自分のラブレターが後世の多くの人達の目に晒されているこの現状を、彼らは草葉の陰からどう思っているのか…
2018/07/11
RyuRyu3
他人のしかも文豪や才人が愛する人へ送ったラブレターなど読んでいいものなのか。 携帯というものができメールで送ったその時に相手に見える今の世の中だからこそ、愛する人に残せる文字というものはとてもいいものだ。 芥川のラブレターはシンプルだけどその人生から見ると不思議なものに感じる。 学生の時にはラブレターというものを送りあったりしたが読み返したいものだと感じた。 その時の私がどういう気持ちで相手を想っていたのか気になる。
2023/09/19
あかいろ
渡辺淳一氏が亡くなった昨年の春から著書を読もうと思い読み始め、思い出したときにちょっとずつ読み、ようやく完読。文豪たちの恋愛を覗き見しているような、少し背徳的な気分になるアンソロジー。肩の力を抜いて読めました。渡辺淳一氏の難しい文章と思想が少し読みにくい理由になりますが、読めば、近代文学を読んでみようかな?と思うきっかけになるかと思います。
2015/03/17
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