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生

作家
柳美里
出版社
小学館
発売日
2001-08-30
ISBN
9784093792066
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生 / 感想・レビュー

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優希

あんなに熱心に看病してきた東の死。看取ることができなかったのがとても辛くてたまりませんでした。癌との闘病の時間を共に過ごしてきた柳さんと東だからこそ、2人の関係が引き裂かれたような気がします。東との間できた子供は生まずに中絶したのに、別の相手との間にできた子供は生み、東と妊娠、出産、子育ての時間を過ごしたという不自然なのに自然に見える関係。それが臨終に立ち会えずに終わったと思うと体に痛みが走ります。でもこの瞬間は終わりであると同時に始まりでもあったように感じました。

2016/08/26

かいちゃん

んー、病室でのたばこ、勝手に鞄からアモバン。病室での灸。ありえない。なんか自分で自分の首を絞めているように思える。我慢して3冊読んだけどダメだ。4部作なんだけど4冊目はないわ。

2021/01/20

James Hayashi

命シリーズ4部作の3作目。これまで知らなかったが、東氏とは師弟関係だけではなかったらしい。やはり男女の関係になり深い愛を持っているゆえ、看取ることを決意されている。父親のいない子供を産み、愛している人を見送る中、レイプ未遂を起こされている。自分には家族を看取る余裕、精神力などまだ無い。凄まじかった。

2019/10/17

sorim

作品終盤で東氏が亡くなった。看取ることはできなかったのか…。しかし、東氏との間に4度もの妊娠中絶があり、一人も生むことができずに別の男性との子は生み、東氏と妊娠、出産、子育てを見守り癌を看病する…。あまりに不自然なのに、なぜか完璧な気がする人間関係。(しかし、この子は未来に母から虐待を受けることになるのを知っているからつらい)この作家を初めて知ったのは神戸の事件があったときの特番だった。灰谷健二郎氏にくってかかっていた。初めて見たのがあの姿。今も忘れられない。

2015/05/06

佑依-Yui-

四部作の第三幕。再読。今回は、鮮血を流しながら終わった。正に自らを切り売りした様な小説だ。彼女の作品にはいつも絶大な信頼を寄せているが、柳美里の作家人生が本当の意味で始まったのはこの辺りからである、と言えると思う。

2015/02/11

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