詩のレッスン: 現代詩一〇〇人・21世紀への言葉の冒険
詩のレッスン: 現代詩一〇〇人・21世紀への言葉の冒険 / 感想・レビュー
新地学@児童書病発動中
パンダと詩の関係を滑稽かつ痛切に考察する「パンダ来るな」(藤井貞和)、「きらいだ、きらいだ」という言葉が繰り返されるのに、なぜか好きになってしまう「感情的な唄」(岩田宏)、悲しい時に強く抱きしめてくれる優しさを感じる「生きている貝」(鈴木ユレイカ)、作者の痛切な感情が胸に迫る「あけがたにくる人よ」(永瀬清子)など、名作、傑作揃いの詩のアンソロジー。同じ詩人による愛情たっぷりの解説も良かった。
2014/08/18
袖崎いたる
信頼できる詩の書き手と信頼する詩の読み手はいたほうがええの。あまり語ると底が透けそうな作品の解説は相応に痒いところに手が届かない。それはこっちが身勝手に付き合っていきなさいよね、ってところか。
2021/07/03
Cell 44
百日かけてじっくり読んだほうがよかったかも。散文と違って詩は(散文も一概にそうは言えないのだが)、読むペースは自分に合わせるのではなく読まれる対象に合わせて、その詩の形作る場に居合わせるような読み方になるので、前の詩を露骨に引きずったり、ささっと読んでしまおうとしたり、失礼な読み方をしたのが悔やまれる。それと、この本が気に入れば、この百人の詩人は全員もっと読み込んでいくべきなのだろう。そういう詩人が集められているのだろう。ある詩人を気にいるかどうかというより、現代詩を気にいるかどうかという本なのだと思う。
2013/01/13
寺基千里
各ページごとにその詩で描かれているのか情景が詳しく書かれているため読み易かった。これまで詩に関しては、そこで何が描かれているのかをいかに読み解くのかという意識を持っていた。だが、この本を通じて、詩とは解釈するものではないと教わった。その詩、言葉に触れた時に自分がどう感じたのか、言葉に対するイメージがいかに変わったのかといった言葉との対話が大切だと感じた。 詩に対する距離感は以前よりは近しくなったものの、どうしてもまだ無意識のうちに詩を解釈しようと読んでいる気がする。まだまだ詩を「感じる」事は難しい。
2019/02/04
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