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栄光なき凱旋 下

栄光なき凱旋 下

栄光なき凱旋 下

作家
真保裕一
出版社
小学館
発売日
2006-04-17
ISBN
9784093797276
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栄光なき凱旋 下 / 感想・レビュー

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おかむら

小手鞠るいの「星ちりばめたる旗」の参考文献にあったこの小説、10年ぶりに再読。日米開戦で苦境に立たされた日系二世の青年3名が主人公。上下で1200p超え! ひねた苦労人ジロー、優等生ヘンリー、陽気なハワイ人マット、の三者三様の闘い。二つの祖国から見捨てられた無念さがしんどいほど描かれる。読み応えありすぎ。この頃の真保さんはやはりすごかった。

2018/09/12

くるぶしふくらはぎ

「殺したくて殺しているのではないのです。殺し続けずにはいられないほど神経がすり減り、敵を殺すことでしか我を保てなくなっているにすぎないのです。」「多くの敵を殺した者のみが英雄として胸を張り、愛する祖国と家族のもとへと凱旋できる。」・・・主人公3人は、太平洋戦争で激戦地にいた日系アメリカ兵。それぞれの生き様が、切なく辛かった。

2015/09/06

クリママ

すごかった。知らなかった。圧倒的迫力。真保裕一らしくないけれど、私には、真保裕一の一番。

となりのトウシロウ

上下巻で1300ページにもなる長いお話でした。日本の真珠湾攻撃に端を発して、歴史のうねりに翻弄される日系人が描かれたこの作品。日本人からも、アメリカ人の白人からも虐げられます。それは、祖国アメリカのためと立ち上がった日系二世達には、戦場においても同じでした。彼らは何のために命をかけて戦っているのか。戦場に立つ彼らの心が大きく揺れ動く様が悲惨な戦場の描写とともに胸に打ちます。主人公の三人が顔を合わすのが裁判所というのもやるせないものがあります。最後にジローがハワイを訪れるところでは切なさで一杯でした。

2016/01/17

藤枝梅安

ジローは語学兵として南太平洋に送られる。マットも語学兵としてジローと同じ作戦に参加することになる。エドワードから頼まれていたジローの過去を探るという目的を抱いて・・・。マットはジローの助けで死地を切り抜ける。その作戦にまつわる白人将校の密約を知ったジローは怒り、上官を殴りつけてしまう。一方、ヘンリーは日系人部隊に配属され、イタリアへ送られ、そこで激しい闘いの日々を過ごす。戦時中なら当然ある、誰にも言えない負い目を背負って、狂ったように闘い続ける。

2009/11/03

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