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空白の叫び 下

空白の叫び 下

空白の叫び 下

作家
貫井徳郎
出版社
小学館
発売日
2006-08-25
ISBN
9784093797306
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空白の叫び 下 / 感想・レビュー

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miww

少年院を出た3人がどうなっていくのか。社会から拒絶され現実的ではない更生。少年たちの個性とその絡みが絶妙です。やがて彼らの身に起こった不吉な出来事の真相が明かされる。被害者の父の怒りと憎しみ、葛城の周りの人間の告白に呆然となり最後まで飽きさせる事なく引き込まれた。上巻ではまだまともそうに見えた神原が壊れていく様にいちばん嫌悪を感じた。三人三様の終焉は自分が選んだ相応しい結末だった。罪を犯す重さを問うと同時に小説としての面白さを味わえたが読後感は重い。

2016/05/13

Rin

【図書館】少年院を出てからの生活からスタート。3人の殺人者たちが、これからをどう過ごしていくか。考え方、受け止め方が異なる3人の暮らしや環境が際立っていた。罪を償うこと、更生すること。そして被害者と向き合うということ。それぞれがどのように向き合っていくのか。それともまったく異なる考えのもと生きていくのかが気になり一気に読み進めた。殺人を犯してしまった人間が世間で生き抜くことのむずかしさや、何を持って償ない、更生したといえるのか。その判断の難しさが、ひしひしと感じられる。負の連鎖が切ない一冊でした。

2016/01/09

扉のこちら側

初読。ハッピーエンドにはならない予感はしていたけれど、少しは少年達の心に平安が訪れることを願っていたので可哀想に思う。罪を犯してもあまりワルな感じがしなかった少年が、段々と悪に染まっていく様を見て環境が人に与える影響というものを考えてしまった。

2013/05/21

モルク

少年院を出所後の3人。新しい生活を営もうにも殺人を犯した彼らは生き辛く閉塞感が漂う。少年法に守られ、実名報道は受けないが、ネット社会である以上本名、学校名、家族構成などが暴かれる。少年院を出ても、なかなか受け入れて貰えず、対人関係も上手く築くことが出来ない。何よりも問題が彼ら3人とも贖罪の意識がないことである。そして彼らが選んだ道は更なる罪を重ねる事だった。これから先、生きていくことそのものが贖罪となるのであろうか。

2017/07/11

JILLmama

3人が少年院を卒院した。未成年は人殺しをしても刑務所には入らない。それでも、1度道を踏み外した者には世間の風当たりは冷たい。彼らはこれからどうしていくのか?想像していたような結末ではなかった。ちょっと消化不良。。。上巻の方が夢中になって読めたな。

2017/10/26

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