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78 / 感想・レビュー
あんこ
世界が78回転で廻っていた頃のはなし。終着駅を巡るお話は、どことなく『スタンド・バイ・ミー』を彷彿とさせる。異国の物語のようでもあり、ほんのり幻想的なところが魅力です。オリエンタル・ツイストドーナツを食べてみたい。それぞれのタイトルもこの作品の魅力のひとつだと思います。
2014/05/18
二藍
その昔、世界は78回転で回っていた。それなら今は、はたして何回転で回っているのだろう、と、答えなんて出ないのに、ぼんやり考えていた。物語に忍ばせてあるのは、聞いたことなどないけど、不思議となつかしく感じる曲の数々。とても不思議。どのお話もタイトルが秀逸で、その冒頭の一文の魅力といったらはかりしれない。独白ではあるものの、みんなけして孤独ではなくて、いつもなにか大きなものに見守られている感覚がある。それが、わたしも心地いい。『二段ベッドの神様』、『アーサーのねじ回し』、『クローディアと靴箱の都』が特に好き。
2014/08/24
あんこ
こちらも、文庫本の他に単行本も購入。一年ぶりくらいの再読。『その昔、世界は78回転で回っていた。』、というようにSPレコードを軸に、様々な人物が少しずついろんな想いを抱きながらゆったりと進んでいくオムニバス形式の物語です。さらりと恋が絡み合っていくのもまた良いですね。
2013/03/11
ちろ
なんとも表現しがたい不思議な本。時も場所も語り手も様々ないくつもの物語が、破綻なくおさまっていて気がつけば本の中の世界に迷い込んだような気分になる。出来ることなら、お気に入りの音楽とおいしいコーヒー、そしてドーナツを傍らにのんびりゆったり読みたいです。
2010/03/04
おっくん
78回転のSPレコードを中心に語られる10の物語。一話完結のようでいて、各々が何処かで繋がっている、不思議なお話。読み込んで系図を作りたい。ファンタジーめいて懐かしく優しく寂しい。その世界観はクラフトエヴィング商會名義のエッセイ「ないものあります」を彷彿とさせるもの。彼の頭の中では他の作品も全てが同じ世界で繋がっていそうです。
2013/09/02
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