世界でいちばん美しい
世界でいちばん美しい / 感想・レビュー
Rosemary*
純粋に音楽を愛し、虚栄や打算なく飽くなき探究を続けるせった君の姿に魅せられる。ついつい自分の限界を思い知り夢を断念せざるを得ない多くの人たちがいる中、最後まで音楽とともに生きた彼は幸せだったんじゃないかな。音が溢れ出して来るような音楽愛に溢れた作品。
2016/03/21
tokotoko
まるで文字が♪にみえてくるくらい、音を近くに感じ続ける1冊でした。お話の中で生きている人達もみんな、楽譜の上の音符のように、繋がったり、離れたり。適度な距離を保てた人、遠くで聞いてた人、音の中の中にまで入り込んで生きた人、突然、関わってきた人、永遠に音とかかわり続ける人・・・。人はみんな、その人だけの音符を生きるんだなぁ、って思いました。音楽の"楽"は楽しいって書くのに、このお話は、悲しいです。けれど、一度読むときっと心に残ります。鎌倉が舞台の1冊です。
2016/01/02
くりきんとん99
「船に乗れ!」と同じように作者の経験がもとに書かれているのかな?書き手である島崎が「船に乗れ!」のサトルと重なる部分が多い。でもすごく良かった。せった君の才能、そして純粋さ。30歳という短い人生が、読んでいる私にも伝わってきた。
2014/01/15
ゆみねこ
音楽の才能に恵まれた「せったくん」こと雪踏文彦と、一流音楽家の孫である主人公の30歳までの音楽を通した生きざま。「船に乗れ」のあの子の小学生時代を見ることが出来て嬉しかったですね。才能を見いだされ、一流になれる人というのは、稀有な存在なのでしょう。でも、せったくんの楽曲が陽の目を見るようなラストならもっと好ましいと思いました。
2014/02/19
おさむ
2014年の第31回織田作之助賞受賞作。残念ながら、これはハズレでした。何処が良いんだか、さっぱり理解できず。
2015/08/03
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