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サラバ! (上)

サラバ! (上)

サラバ! (上)

作家
西加奈子
出版社
小学館
発売日
2014-10-29
ISBN
9784093863926
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サラバ! (上) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

直木賞受賞作らしく、エンターテインメント性に富んだ作品。かつて太宰は15歳の女生徒に語らせたが、ここで西加奈子さんは男の子の歩に語らせる。太宰のそれとは本質的に違うのだが、しかしなかなかに上手い。それぞれの年齢の男の子を実によく捉えていると思う。小説は、いわば異文化との衝突を軸に展開してゆく(少なくても上巻では)。家にあっては姉と母、外的環境においてはイランとエジプト、幼稚園に始まる学校だってそうだ。上巻では歩の物心がつく頃から高校生までを描く。思わず笑ってしまう場面も随所に。サーヴィス精神の旺盛な人だ。

2016/07/27

starbro

昨年からマイブームの作家、西加奈子の最新&最長編作です。期待に違わず上巻を一気読みしました。下巻は明日読む予定で、大変楽しみです!

2014/11/11

遥かなる想い

第152回直木賞受賞。 圷歩(あくつあゆむ)という 語り手の視点にリズムが あり、面白い。 猟奇的な姉と、母と 生きた日々が、語られるが…平成の大河小説とでも 言ったらよいのだろうか… イラン、大阪、エジプトと 育った日々はグローバルで 昔の転校生とは視点が違う のが奇妙に小気味良い。 上巻は歩が高校に入るまで。 下巻の展開が楽しみ。

2015/03/22

風眠

「僕はこの世界に、左足から登場した。」という書き出し。上下巻読み終わってから改めて思ったけれど、この物語の主人公・圷歩(あくつ・あゆむ)のナルシストっぽい性格を表すのに、最もふさわしい一行。この一行でぐいっと持っていかれる感じ、さすが西加奈子。破天荒すぎる姉、自分の幸せに忠実な母、多くを語らない仏のような父。そんな家族の中で、意識的に「普通」であろうとする歩の、幼少期から高校時代までが描かれた上巻。父の赴任先であるイラン、エジプト、そして大阪を舞台に、少しずつ壊れていく家族を歩の独白という形で描いている。

2015/01/11

ミカママ

読み友さんたちが絶賛されてた作品。満を持して手に取りました。中年以降の読者だったら、誰もが自分の生い立ちや青春に重ね合わせて読んでしまうであろうこの作品、作中で「サラバ」の意味がわかった時には、思わず「おおぉ」と。中学時代の甘酸っぱい恋愛、メンドくさい家族...様々な想いを胸にいざ下巻へ♫

2016/02/13

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