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ヒトリコ

ヒトリコ

ヒトリコ

作家
額賀澪
出版社
小学館
発売日
2015-06-24
ISBN
9784093864176
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ヒトリコ / 感想・レビュー

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風眠

無理して笑わなくてもいいし、だめなところがあってもいい。長所も短所も強さも弱さも、そういう自分、とか、誰か、とか、自覚的に受け入れられないから苦しい。小5の時、クラスの金魚が死んだのがきっかけで始まった理不尽ないじめ。くだらない「みんな一緒に」には属さず、ヒトリコでいることを選んだ日都子。ヒトリコが自分を貫くほどに、いじめる子達のほうが劣等感を強めていく。凛としたヒトリコ、眩しくて羨ましくて、だから苛立たしい。時が過ぎ、ヒトリコも周りも成長した。ほんの少し何かが変わっていきそうな、そんな予感を心に抱いて。

2016/02/26

ナイスネイチャ

「屋上のウインドノーツ」に続き、2作目。爽やかでスッキリする作品。何かこの年齢になると親目線で読んでしまいます。日都子も理解してくれるおばあちゃんがいて良かった。こういう大人が悲しいかないないのが現実でこの作品に出てくる小学校の先生やモンスターペアレンツの母親が多いのも現実なのかと。ただこの作家さんの作品は元気貰えますね!これからも追いかけていきます!

2015/11/12

おしゃべりメガネ

【小学館文庫小説賞】受賞作品です。新聞折込の宣伝などで見かけて気になり、手に取りましたが思っていた以上に惹き込まれ、アッという間のイッキ読みでした。主人公「日都子(ヒトコ)」は小5の時、とある‘事件’から壮絶なイジメの対象になり、その日を境にクラスのみんなとは属さない「ヒトリコ」へ。そんな彼女のただ一人の良き?理解者でピアノ教師の「キュー婆ちゃん」との不思議な交流を交えながら、時を経て高校生に。高校で再会した「冬希」との関わりが少しずつ「ヒトリコ」の心の氷をとかしていきます。「キュー婆ちゃん」が最高です!

2015/08/14

紫 綺

ぐるぐると乱れ絡まった思春期の幼馴染たちの糸が、手の施しようもなく醜く、どうしようもなくなったと思った。だが違った。少しずつ少しずつ、緩やかに、でも確実にほぐれていく様は感動すら覚えさせてくれた。

2015/11/08

fwhd8325

暗く、陰湿な物語になってもおかしくないけれど、どんどん引き込まれていく。タイトルは、核となる女学生にちなんだものだけど、これは、他の登場人物にも当てはまるのだろう。人は、誰でもどこかで躓く。それを吹っ切るのか、抱え込んでしまうのかで、人の成長の器は大きく変わるのだろう。これも青春の物語、ほのかに甘い匂いが漂うけれど、これからの人生で嫌というほど味あわなければいけない苦さが引き立つ。この作品も青春の名作だと思います。

2016/05/25

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