現代の世相 1
現代の世相 1 / 感想・レビュー
じょに
このシリーズ面白いかつ重要かも。「ただ、通り過ぎていった感」を味わえる。特に、宮台「『テレクラ』の民俗誌」は白眉。これぞ、意味論分析。それ自体としては間違ってはいない報道と、善意からの規制が、社会システムに登録されると、当の対象を寧ろドライブさせてしまうこともある、という記述。不可視化よりも免疫を。何も踏まえられていないし、何も変わらない。これでも無力なのか。近著はこれがベースなんだろうな。
2009/07/14
わす
宮台真司「テレクラの民俗誌」。85年に誕生したテレクラはQ2ツーショット、Q2伝言、一般回線ツーショットと業態を変えながら、男が少女と出会うツールとして機能した。NTT伝言ダイヤルブームやQ2のサクラのアルバイトは電話風俗の敷居を下げ、「普通の女の子」の参入を後押しした。93年のブルセラ問題化以降は個人営業化が進み、デートクラブが隆盛。規制は売春の不可視化を押し進めたし、報道は売春をより加熱させるだけだったが、女子高生という記号の陳腐化により売春価格は下がった。
2023/10/15
kei
☆☆☆☆
2011/05/16
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