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コスメの王様

コスメの王様

コスメの王様

作家
高殿円
出版社
小学館
発売日
2022-03-15
ISBN
9784093866415
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コスメの王様 / 感想・レビュー

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みかん🍊

明治の神戸を舞台に、牛より安い値段で花隅に売られたハナと家族の為進学を諦め丁稚として神戸にやってきた利一、やがてコスメの王様になる利一の立身出世の物語と心の支えとなった売れっ子芸妓、激動の時代に真心を信じ真面目に縁を大切に商いをしてきた利一の元には彼を助ける人が集まってくる、人気芸妓になっても偉ぶらず芸を追求するハナ、最初は同じ様な境遇でもハナの家族はあまりに酷い、二人が幸せになれます様にと祈りながらも洗い粉からどんどん事業を展開していくお仕事小説としてもわくわくしてとても面白かったかった。

2022/08/08

ゆみねこ

神戸の花街で出会った少年と少女。没落した家族のために進学を諦め丁稚奉公した李一と、水害で流された田畑や牛の借金の代わりに牛より安く花街に売られたハナ。やがて人気芸妓花千代と永山心美堂社長となる利一。心でつながる2人を隔てる花街の掟や家族の柵。ようやく自由を手に入れたハナの決断と太平洋戦争を経た時代の転換。実在の人物がモデルとのこと、この作品も映像化して欲しい。面白かった!

2023/05/14

ウッディ

家族を支えるため進学をあきらめ、仕事に励む利一と牛よりも安い値段で花街に売られたハナは、神戸の街で出会う。芸妓として売れるハナと彼女のために安全な白粉を作ろうとする利一も化粧品会社を興し、立派になっていく。互いを支えにしながらも交わることのなかった二人が生きた明治、大正、昭和の時代。なじみ深い神戸の昔の風景が興味深かった。朝ドラになりそうな内容で、宣伝広告を多用しながら売り上げを伸ばしていく利一の出世物語としても面白かったが、成就しなかった二人の恋が切なかった。

2023/04/26

Ikutan

明治から大正にかけて東洋の化粧品王と言われた中山太一をモデルにした大河小説。牛よりも安い値段で花街に売られてきた少女、ハナは、ある日ドブに落ちた少年、利一を助ける。家族を助けるために進学を諦め、小僧として働く利一の仕事は金の回収。つまり理不尽に殴られるだけ。ハナは「里に帰れ」と助言する。里に帰って新たな道を見つけた利一は、持ち前の向上心と優秀な頭脳で、メキメキと頭角を表していく。商売に『真心』を追求した利一の物語でありながら、利一を陰で支えるハナを中心とした花街の物語の方が印象深かったかも。読み応えあり。

2022/05/09

よんよん

初読み作家さん。読み応え充分。面白かった。クラブコスメティックがモデルとなっている。明治時代学校を諦め仕事をしなくてはいけなかった利一と牛のお金の代わりに花街に売られたハナの出会いから始まる。苦労しながらそれぞれ夢をかなえようと戦中戦後を生き抜いて、再会する。一気に駆け抜けるように読み終わった。

2022/09/04

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