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レッドゾーン

レッドゾーン

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作家
夏川草介
出版社
小学館
発売日
2022-08-30
ISBN
9784093866477
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レッドゾーン / 感想・レビュー

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starbro

夏川 草介は、ほとんどの作品を読んでいる作家です。本書は、リアルコロナ医療連作短編集でした。前作の「臨床の砦」と比較すると、著者の中で新型コロナウィルスが昇華された感じで、やさしい物語、感涙作に仕上がっていました。 https://www.shogakukan.co.jp/books/09386647

2022/09/17

Nobu A

夏川草介著書10冊目。前書「臨床の砦」読了がちょうど3年前の今日。予備知識なしに読み始めるとうろ覚えの前書と被る箇所が幾つかあったが、外科等、他診療科もコロナ対応に加わり、文字通り医療従事者総出の展開。文学「ペスト」を持ってくるのが筆者らしい。コロナ禍初期の政府、医療業界、人々の反応を克明に描写。多少の脚色があるにしても実際に地方病院で同じようなことがあったのだと感じる。「自分さえ良ければ」の風潮の中、医師として、人間としてやるべきことをやる姿勢に頭が下がる。いや、そんな陳腐な言葉で終わらせてはならない。

2024/09/08

モルク

2020年、日本ではクルーズ船から始まった新型コロナウイルス。長野県にある公立の信濃山病院が舞台となる。呼吸器内科の医師もいない中、クルーズ船のコロナ患者を受け入れる。未知のウイルス、治療法もなくまだワクチンもなかった頃に戸惑う医師看護師たち。発熱外来、コロナ病床の拡大での医師としての倫理観、正義が、対岸の火事で状況把握すらしない他の病院への歯がゆさで揺らぐ。世間のコロナ医療従事者への偏見…等々ついこの前のことなのに、コロナが終息したわけではないのに過去のことと感じてしまう。改めて医療関係者に感謝したい。

2023/06/19

いつでも母さん

令和4年5月4日、あの敷島医師の『臨床の砦』の続編。あれからを回顧する章立てに「いつのまにか二年もたっているんですね」私もこの2年を思い出す。なにも分からぬまま怯えていた日々を経て、3密やマスクも生活の一部となった。感染者グラフの波に油断したり引き締めたり‥第七波の激増は本作の後の事だ。「意義のある捨て駒だ」この言葉は重い。こんな医師や医療従事者のおかげでこの国は辛うじて今日を迎えている。未知のウイルスとの戦いはこの先もあるよね。ましてやまだ新型コロナウイルス感染症は収束していないのだ。お薦めです。

2022/09/28

修一朗

かなりの部分が実話ベースなんだろうな。コロナに立ち向かう地方病院のほぼほぼドキュメンタリー。お医者さんだって家族に向かう風評被害は怖ろしいし地方病院同士で押し付けあう葛藤に悩むのだ。特に初期は医療側だって手探りであたっていたのだ。感染者の搬送が最大の難関だったとかアビガンはメーカーの人がひとつずつ電車で運んでいたとか初期の頃の対応の実態がわかった。ステロイド剤投与も最初はエイヤだったと知って驚いた。

2022/11/01

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