いまだから読みたい本――3.11後の日本
いまだから読みたい本――3.11後の日本 / 感想・レビュー
とよぽん
命が最優先。そのための平和、自然環境、科学技術。この本を遅ればせながら今、読むことができてよかった。坂本龍一さんが中心になって作った本ということで、図書館閉架から。東日本大震災、原発事故が起きた2011年、8月初版。あれから12年が過ぎたけれど、復興はまだまだ。そして原発再稼働や新設の狂気。坂本さんの文章も感動的だったが、一番衝撃的だったのが伊丹万作「戦争責任者の問題」。日本という国の脆弱さの本質を明示している。また、丸山眞男「現代における人間と政治」も「逆さの世界」の比喩が効いている。
2023/04/16
おさむ
「シン・ゴジラ」「君の名は。」と東日本大震災を暗示する2本の映画を観て、読みたくなった本。震災直後、人々が求めた真の言葉がここにあります。災害だけでなく戦争、環境破壊、科学技術と人類等、様々な観点からものごとを考える。時代を超えて、力のある文章は生き残り、語り継がれていくのだ。
2016/09/25
Maiラピ
薄い本ですが読みごたえあります、お勧め♪ 寺田寅彦の「津波と人間」は言うまでもなく、伊丹万作の「戦争責任者の問題」はそういう視点、視座があるのかと。手塚治虫の「アトムの哀しみ」、アトムのテーマが科学の進歩への礼讚ではなく、科学と人間のディスコミュニケーションだということを初めて知りました。「リオの伝説のスピーチ」は子供にも読んでほしい。
2011/10/02
けんとまん1007
実際に、ここに取り上げられている本や、巻末に紹介されている本を、自分で読んでみることで、この本の意味がでてくると思う。もちろん、紹介されている分だけでも、いろいろ考えさせられた。そんな中、丸山真男さんの本があったのは、流石、坂本教授だと思った。自分も1回読んだことがあって、それまでにない読み応え感があったのを記憶している。あとは、茨木のり子さんの詩集だな。
2012/09/16
ケイティ
紹介しているいくつかの本から一部内容を掲載しているのがとても良かった。随分前から警鐘を鳴らす方々がいたのに、こんなことになってしまうとは。ここが転機にならなければもう次はない。伊丹万作の「だまされる方も悪がある」という戦争責任の話は、自分の原発への怒りに水を浴びせられたようにはっとした。どんな時でも自分の意見、判断を持たなくては。丸山眞男も必読。
2011/09/28
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