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「正しい」とは何か?: 武田教授の眠れない講義

「正しい」とは何か?: 武田教授の眠れない講義

「正しい」とは何か?: 武田教授の眠れない講義

作家
武田邦彦
出版社
小学館
発売日
2013-03-08
ISBN
9784093882859
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「正しい」とは何か?: 武田教授の眠れない講義 / 感想・レビュー

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JACK

○ 宗教的価値観、偉人の教え、倫理、法律。世の中には様々な「正しさ」がある。しかし、正しさは立場によって異なる。筆者はヨーロッパ型の正しさは「利己的な正しさ」で、自分の正しさを多くの人にとって正しい事のように錯覚させる方法と断言しています。それでは本当の「正しさ」とは何か。原発擁護派の学者の正しさとは。医者は何に従うのか。地震予知の正しさとは。戦争の正義とは。様々な例を挙げながら正しさについて述べています。興味深いのですが、筆者の理論は偏っていて鵜呑みにできない。正しさを自分で考える訓練にはなるかな。

2017/10/20

壱萬参仟縁

哲学的命題として、古代ギリシャに遡りそうな書名。本書はホンマでっかでお馴染みの武田先生が、現代社会における正しさを解明される。正義も程度問題というか、どの目線、どの立場で論じるかで相当違うとわかる。先生の定義は、「人間は集団性の動物なので社会を作ってその中で生活しなければならない。そのときに生物的な正しさを発揮すると全体の幸福が損なわれるので、それを補正する」(30頁)こと。電力会社はただ、原発を作って、運転するだけ(38頁)。国があとは責任を負う。利己的正義(76頁)というのは、正義の本質を見誤る。

2013/07/06

チャー

研究者でありメディアでも活躍する著者が物事の正しさについて綴った本。具体的な事例を上げながら、状況や立場に応じた正しさについての見解を述べており大変興味深く読んだ。研究者は物理法則や原理原則に則った正しさを是とするが、一般的な正しさは、個々人や状況、時代や国々によって大きく変わる。個人のみならず組織の正しさも至る所で衝突しているが、盲目的に従うことは危険。そもそも全ての人は異なるのだから衝突がない相手はは皆無。世の中が変わったというのではなく、時を経て過去の考え方を持つ人がいなくなったという視点は印象的。

2024/11/07

tetsu

★5 友人に勧められて読んでみたけどとてもいい。 近代社会は、ヨーロッパ、アメリカが作り上げた正義の仕組みで動いている。 でも何か違和感を感じる。この感覚を大事にしていきたいものだ。

2024/07/11

アンドエヴァー

自分の信じるものを曲げないという態度もかっこいいですが、相手と自分の見ているものが同じとはかぎらないわけで、相手の「正しい」とのすり合わせも必要だと思いました。争いになりかねない場合、その努力も必要だと思いました。

2015/06/23

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