染五郎の超訳的歌舞伎
染五郎の超訳的歌舞伎 / 感想・レビュー
ゆぽ
シネマ歌舞伎で現幸四郎さんの『女殺油地獄』を観たばかりの時に買い、ちまちまと読んでました。歌舞伎は初心者なので、この演目はこんなお話で、こういうところが見どころで、と役者側からの目線で平易に解説してくださるのはありがたい。『女殺油地獄』『仮名手本忠臣蔵』『四谷怪談』は特になるほど!と。「口上」についてのくだりもよかった。「妄想野球」もなかなか面白かったですね。その想像力(妄想力)は役者として備えていないといけない資質なのかもと思いました。これから観る、あるいはこれ観たい!という時の手引書にしたいです。
2020/01/13
はぴた(半分お休み中)
染五郎、無事で良かったとつくづく思いました。彼、面白いですもんね。この本にも溢れてます、歌舞伎・芝居が大好き、妄想炸裂、なキャラクターが。猿之助との対談も面白かったです。亀ちゃんが、新歌舞伎座に出ない記録を作る、とか言ってるのも。
2013/08/07
D21 レム
歌舞伎役者は先輩や仲間を「小父さん」「お兄さん」と呼ぶ。歌舞伎のいろいろな演目のストーリーやちょっとした話。一人で庭の壁にボールをぶつけながら、野球の試合をしてスコアをつけ、後で解説をして、ドラフトやキャンプも考える、妄想の野球。子ども時代の話が印象に残った。歌舞伎の話は支離滅裂なものが多くあり、独特な世界、おもしろさ。女殺油地獄とか。
2013/08/09
筋書屋虫六
帯に「妄想好きな染五郎厳選」とあったのでどんな“超訳”?!と妄想が膨らんだが、とても真面目で真摯な内容だった。役者ってこんなこと考えながら日々演じているんだ。単なる楽屋落ちではなく、一つ一つの戯作に対する思い入れや秘めたる挑戦など、舞台に立つ者だからこそ語ることのできる芝居の面白さが紹介されていて、読みやすいけど中級書以上。30代染五郎の「傾奇おどり」舞踊公演を見逃していたのは悔しい。アプローチが「ヘンな日本美術史」(山口晃)を思い出した。巻末の染高麗と猿之助の対談はなかなか気持ちが良い。次世代はOKだ。
2013/09/24
Maki
まだご贔屓の役者さんもいない歌舞伎初心者だけれど、染五郎さんの勧進帳の富樫を見た瞬間の感動は忘れられない。着物の美しい薄い青色と、染五郎さんの気品ある佇まいに「うわー」と声が漏れた。そんな染五郎さんの歌舞伎への愛がめいいっぱい詰まった本。本当に歌舞伎がお好きなんだなあと、読んでいてこちらまでわくわく。まだ見ていない演目ばかり。いつか全部見てみたい。
2016/02/25
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