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仔猫の肉球

仔猫の肉球

仔猫の肉球

作家
雨宮処凛
出版社
小学館
発売日
2015-04-01
ISBN
9784093884143
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仔猫の肉球 / 感想・レビュー

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パフちゃん@かのん変更

題名に釣られて読んだが、ねこの話は最初の少しだけ。新潟日報に連載されているエッセイ「『生きづらさ』を生きる」から抜粋されたもの。いじめからリストカットを繰り返してきた著者が、逞しく生きている。「いくら世間の目を気にしても、世間などは本当に困ったとき助けてなどくれないから気にする必要はない」という言葉と韓国の徴兵制についての話が心に残った。韓国の兵役は2年。代替服務制度はなく、拒否すれば1年半の刑務所暮らし。就職も難しくなる。人殺しも戦争もいやでフランスに亡命した青年の話。日本は大丈夫なのか。

2015/09/30

壱萬参仟縁

2008年初出。生き物全ての死亡率は100%(17頁)。遅かれ早かれの時間差だけがある。で、裁判で勝ちたいと思っているにっくき相手だが、死んだって、ていう天の声が聞こえたと思ったら、夢で目が覚めた。それが9月1日の今朝のことである。予言だったりしてね。人生でもっとも必要なのは、SOSを発信するちょっとの勇気と、暇そうな友人(99頁)。多忙な人は最初から相手にしてくれないので。他人は思い通りにならなくて当然との諦念(101頁)。

2015/09/10

starbro

タイトルに魅かれ、新潟日報連載ということもあって、手に取りました。雨宮処凛初読です。角田光代の「今日も一日きみを見てた」的な猫エッセイと思いきや、かなり重たいテーマのエッセイでした。新潟日報連載時のタイトル「『生きづらさ』を生きる」の方がやはりしっくりきます。こういう本を教師に読ませ、中高のイジメ対処法の教材に使った方が良いのではないでしょうか?

2015/07/18

かわいいねこの話から、日本の孕む社会問題まで。雨宮処凛さんの本は2冊目ですが、生きづらい心が軽くなる気がします。人を信じる、ってわたしも実はまだ難しいところがあります。まずは、自分と折り合いをつけるところから。年を取ることは悪いことではない。

2015/11/01

ぴょこたん

読メさんの感想から手に取った本。私が欲していた本だったよう。10・20代は自殺のことばかり考え、30代になって「生きづらさ」とやっと上手く付き合えるようになった(勿論そんな簡単に克服などできず、今も闘っている)筆者のエッセイ。はじめは個人的な事が語られ、どう生きてきたのか、そして3.11を経、社会の様々な問題について考えを述べていく構成が良かった。自分と近い思いを抱いている点でシンパシーを感じ、だが自分よりももう一歩踏み込んだ視点を持っていることに考えさせられ、学ばせてもらった。今後も追いたい。お勧め。

2015/11/04

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