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祖母姫、ロンドンへ行く!

祖母姫、ロンドンへ行く!

祖母姫、ロンドンへ行く!

作家
椹野道流
出版社
小学館
発売日
2023-04-20
ISBN
9784093891134
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祖母姫、ロンドンへ行く! / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

タイトルの祖母姫は、著者の椹野道流の80歳を越える祖母。この常にお姫様然とした祖母(文中でも一貫してこう呼ばれている)と著者とのロンドン紀行。往復ファーストクラスの飛行機に超高級ホテルでの滞在という大名旅行である。ノンフィクションのスタイルをとっているが、ブライトンのくだりなどはどうなのだろう。ちなみに私は、この部分はフィクションではないかと思っている。読んでいてすこぶる楽しい旅行記なのだが、それはひとえにこのおばあちゃんのキャラクターと、絶妙ともいえるロンドンのホテルでの扱いぶりに起因している。

2023/09/24

やすらぎ

最後の旅はロンドンへ。心残りがないようにしないとね。祖母姫は旅の楽しみ方を知っている。素敵な買い物をして、大きなスコーンにたっぷりジャムとクリームをのせて頬ばって。ホテルの執事ティムの言葉が響く〜恋愛は必ずしも人間関係の頂点にあるものではありません〜出会う人を敬い慮ることも同じくらい大切なこと。いつも一緒だと気づけないことは多いけど、この旅で感じたことは私だけの宝物。抱えきれないほどの思い出は決して消えないから。姫が伝えた謙虚と卑下、最終頁の記しに胸が熱くなりました。旅の終わりの切なさを今、感じています。

2023/05/20

旅するランナー

著者が祖母の鞄持ちでかつてロンドンへ旅した思い出。自信に溢れ、自己肯定力の強い(つまり若干わがままな)祖母の言動が面白い。そして、年を重ねてから振りかえると、一言一言が有り難い。さらに、高級ホテルのスタッフたちのきめ細かいサービスが深い感銘を与えてくれます。ドタバタしてるけど、とても趣深い旅行記になってます。祖母様がおっしゃっていた「誰かの心に寄り添う小説を書きなさい」という忠告を作者は実践できていますね。

2023/10/04

tetsubun1000mg

初読みの作家さんでタイトルが面白そうと選んだのだが、以外に文章は読みやすいし引き込まれる内容でした。 読メ登録すると読者が2500名と桁違いに多く、これまでに出版した本の数も三百冊以上というのにも驚いた。 有名な作家さんだったんだね。 イギリスに旅行に行った年代は定かではないが、80代で名家の祖母とのイギリス旅行に一緒に行った顛末が書かれる。 飛行機はファーストクラス、ホテルはロンドンの五つ星ホテル、老舗百貨店ハロッズや英国三越でお買い物と夢のような旅行の番組を見たよう。 まるで小説みたいでクセになる味。

2024/09/18

hiace9000

話題の『祖母ロン』ついに読了。エッセイとして綴られる若き日の著者が破天荒な祖母と二人でロンドンを旅した五泊七日間の回想記。派手で豪華で優美で自尊心の塊・わがまま姫同然の祖母は独特の審美眼と価値観を併せ持つ。回想に浸る椹野筆は次第に疾走感が生まれ、絶妙のテンポで繰り出される祖母から孫娘へ語られる人生訓はもはや至言。偉そうでわがままで厄介な婆さんが、やがて半端なき自己肯定感に導く人生の大先輩と変わる。真のホスピタリティを知るとともに、読後はやはり紅茶と甘いお菓子、あるいはパッサパサのスコーンが食べたくなる。

2024/06/07

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