大東亜論 第三部 明治日本を作った男達: ゴーマニズム宣言SPECIAL
大東亜論 第三部 明治日本を作った男達: ゴーマニズム宣言SPECIAL / 感想・レビュー
mitei
相変わらずビリビリする展開が良かった。当時の人が溌剌として生き抜いた時代を肌で感じられたような気がする。平成の世を生きている人間としては明治の人々があっけに取られるほど一人一人が懸命に生きてるように感じた。今と比較しても虚しくなるが、議論も抜き差しならぬほど真剣に話して、命を落としてでも主張するエネルギーがあると政治だけでなく世の中も少しはマシになるかなぁ。
2017/07/25
Y2K☮
勝者が記す歴史では殆ど触れられない英雄がいる。第二部の前原一誠、そして今回の植木枝盛や日本初の女性参政権を勝ち取った楠瀬喜多など。民の為の苦闘を続けながら彼らは皆明るい。著者も同じだ。「ゴー宣道場」に何度か参加したが生前退位や安保法制などの深刻なテーマを扱う中でもよしりんはユーモアを忘れず、我々を笑わせてくれた。まさに「うろん」の柔らかさ。同時代が正当に評価しなくても、この包み込む公の精神を受け継ぐ者は必ず現れる。政府に従うのが愛国心ではないし国民皆兵こそ民主主義の根本。苦い真実でもしっかり向き合わねば。
2017/07/27
Y2K☮
植木枝盛の憲法草案が斬新。空想めいた点もあるが、まさか革命権を保障しているとは。そもそも憲法とは国の権力を縛るためのもの。この大前提が現在に至るまで広く認識されていないことが問題。国家が国民へ命令する規定(最小限の義務は除く)を入れた改憲案など論外なのだ。ただ自由民権運動はいいけど大同団結は無意味。頭数を揃えても面子や主導権争いが原因でまた分裂する。自公政権を崩すために野党が連立しても同じ結果になりそう。消費税減税や富裕層を優遇する税制の見直し、皇室典範改正など共有するイシューを絞ることでまとまれないか?
2022/08/10
名言紹介屋ぼんぷ
「愛国者とは、政府に従う者のことではないのだ。」
2023/03/02
みのくま
大東亜論は最高だ。今回は植木枝盛が主要キャラとして登場し、当時憲法をどのように考えたのか、翻って現在我々が直面する憲法改正にどう向き合っていけばいいのか、という示唆をくれる。しかし圧巻は「密偵の哲学」。密偵の最期の言葉は現代においてもとてもクリティカルだ。「この国の民は自由民権などこの先も永遠に望まぬ。お上による秩序だけを望むのだ。」ちなみに巻末の書き下ろしでよしりんは、「日本国憲法」が米国からの押し付け憲法なら「明治憲法」だって政府からの押し付け憲法だと主張している。虚無に墜ちず戦うよしりんを応援する。
2017/08/13
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