KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

六条御息所 源氏がたり 一、光の章

六条御息所 源氏がたり 一、光の章

六条御息所 源氏がたり 一、光の章

作家
林真理子
出版社
小学館
発売日
2010-04-01
ISBN
9784093933063
amazonで購入する

六条御息所 源氏がたり 一、光の章 / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

優希

この世の未練からか、成仏できずにいる六条御息所の亡霊によって語られる源氏物語です。語り手が語り手なので、おどろおどろしさを感じました。恨めしく語っているのもそのせいでしょう。現代語訳ではないので、登場人物に感じていた感情がよくあらわれていると思います。様々な女性を「霊」というフィルターを通して眺め、時に客観的に、時に私情で語っているのが生々しいのですが新鮮でした。光源氏の今後の堕落をどう見るか、御息所と共に眺めたいと思います。

2015/03/22

ちょろこ

イメージは御簾ごし、の一冊。六条御息所が語り部となった大人のための源氏物語。まるで御簾の向こうの六条御息所の魂から発せられる語りをお抹茶をいただきながら聞いているかのよう。光源氏への想いはもちろん、嫉妬まで…それはそれは美しい大人の女性の言葉で語られていく。共感する箇所、多々有り。密かな力で光源氏を救ってあげていたなんて言い切るところがなんだか素敵だ。もう、御息所のための女子会でも開いてあげたい。光源氏なんてけちょんけちょん、すっきりさっぱり、吹っ切れるだろうな。

2015/10/19

shikashika555

過去に手をつけたけど毒々しくてリタイヤした作品再読。 性愛と見栄と僻み妬み嫉みを芯に持ってくる露悪趣味、読み手の好奇心と小さな嗜虐心を満足させ「コレよりは自分の方がマシ」と思わせる運びの絶妙さは林真理子ならではのものだ。 それを源氏物語でやる。 源氏物語自体が教科書的な高尚なものではないことは承知していたが、林真理子と相性が良いのだという気付きに驚く。 語り手の御息所に巫女的な色合いを持たせた所が新鮮。 面白いと思うがちょっと無理があるような気もする。

2024/01/01

ガーガー

平安時代はカッコイイ源氏様だけど、現代社会に当てはめるとただのチャラ男のようだと思ったり。この人のせいでいろんな人が幸せな思いをしたり、不幸になったりしたんだろうな…。六条御息所の生霊に殺された夕顔と葵の上はたまったもんじゃないよ。

2017/11/06

ミツツ

大和和紀さんの「あさきゆめみし」に親しんでいたので、この感じは新鮮。誰の目線で見るのか、それが六条御息所だというのだから切なくて、まさに『The・愛憎劇』

2021/11/15

感想・レビューをもっと見る