かの悪名高き十九世紀パリ怪人伝 (小学館文庫 R か- 10-1)
かの悪名高き十九世紀パリ怪人伝 (小学館文庫 R か- 10-1) / 感想・レビュー
noémi
表紙がセンスよくて惹かれた。バブリーな第二帝政にかけてパリを闊歩した怪人というから「切り裂きジャック」のようなのかと思ったけどハズレ。当時まだ手つかずだったジャーナリズムの世界を支配した人々の列伝だった。まるでバルザックの「幻滅」の舞台裏を覗いているような醜悪さ。著者も言うように、まさに「一将功成って万骨枯る」状態。皆ぎりぎりの崖っぷちから成り上がった人ばかりなので、のしあがり方が半端でない。面白かったのは「フィガロ」の創始者であるヴィルメサン。ジャーナリズムの門外漢だったからこそできた発想の転換がカギ。
2012/02/12
冬至楼均
再読。まさに古きよき時代。
2014/05/30
植木になりたい
それぞれの人の生い立ちがまた個性的で面白かった。日本の新聞の年間購読サービスもここから始まったのか。初めて創刊された大衆向け雑誌記事の描写が「センテンスはぶつ切れで「!」や「…」を多用しまさに教養のない人々の話し方をそのまま引き写したような呼吸で書かれていた」で色々胸を抉られた。ぐはっ…!
2013/08/17
madhatter
フランスの「成り上がり」ジャーナリスト列伝。あらかじめ鹿島氏の『新聞王ジラルダン』を読んでおくとよりわかりやすいのかもしれない(私は未読なもので…)。とはいえ、彼等五人の発想と行動力にひたすら脱帽、愉快な一冊だった。何と言うか、それぞれやることは破天荒だったりもするのだが、共通してどこか冷静な部分があるように見受けられた。「誰が、何を求めているか」を冷静に見抜いているから、破天荒なことができるのかもしれない。
2010/02/18
オペラ座のカニ人
新聞王ジラルダンを読む前に電子書籍で読み終えた。次は新聞王を読みたい。18十九世紀のフランス革命前後の本を読むと今の社会とかわ変わらない、時間だけがかかるが、凄い国だったんだ。フランスは
2021/12/23
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