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絶景、パリ万国博覧会: サン・シモンの鉄の夢 (小学館文庫 R か- 10-2)

絶景、パリ万国博覧会: サン・シモンの鉄の夢 (小学館文庫 R か- 10-2)

絶景、パリ万国博覧会: サン・シモンの鉄の夢 (小学館文庫 R か- 10-2)

作家
鹿島茂
出版社
小学館
発売日
2000-10-01
ISBN
9784094047721
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絶景、パリ万国博覧会: サン・シモンの鉄の夢 (小学館文庫 R か- 10-2) / 感想・レビュー

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Saiid al-Halawi

「神殿は地球のごとくつくられて 万国の広場がそこに記される」p.442 主眼が労働者に置かれた、教育というよりもむしろ啓蒙のための一大イベント。サン・シモンの鉄の夢!それにしても何と心躍るタイトルであることか!!

2012/11/21

oDaDa

バカラ・クリスタルも、蒸留酒も、「ワインの国」のイメージも、ミネラルウォーターも、砂糖も、保存食も、衛生学も、サクソフォンも、ブラッスリーも、百科全書的万物陳列の思想=サン・シモン主義のユートピア実現たる万博が権威づけ一挙に有名になったのである!現在恩恵を受けている貴方の目の前の諸物は、尽く万博に行きつく。倫敦万博に追いつけ追い越せといわんばかりに。鉄を手名付け自然を従属させよと目論む思想が新宗教となった。視覚を喜ばせる「商品見本の殿堂」たる万博と「物神の殿堂」たる博物館の出現は同根の近代的事象である。

2022/04/09

na-ko

すべての事物がパリ万博に起源を持つとしたら?1855年,1867年のサン=シモン主義者たちの作り上げたパリ万国博覧会は、その後デパートや近代オリンピック、日本の日常生活にまで大きな影響を与えている。パリ万博の歴史を振り返りながら、現代社会を考えるのには、ぴったりの一冊。

2013/08/06

almondeyed

現在の消費スタイルの出発点は「万博」からだったのか! 1855年のパリ万博で注目された既製服業界大手「ベル・シャルディニエール」の衣服は、今のユニクロみたいな役割を担っていたようだ。 この本は中に収録されている図版もかなり面白い。鹿島先生、今度はこのテーマでひとつ展覧会を企画してくれないでしょうか?

2012/06/06

貴人

ナポレオン三世の偉業の一つであるパリ万博。その以前にイギリスですでに万博は行われたが、パリでの万博は画期的なものだった。単に規模、参加国の多さというだけではなく、サン・シモン主義の理想をまさに現実にした物だったからである。商品、物産を単に並べるだけではなくそこに百科全集的な一つの宇宙を構築し、自由競争、国際交流を促進し、世界全体を豊かにしていく。壮大な夢がナポレオン三世の誇大妄想的なパワーと、サン・シモン主義者たちの知恵と組み合わさって現実になる。まさに夢物語、おススメです。

2014/10/04

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