ディアレスト ガーデン (小学館文庫 と 9-2)
ディアレスト ガーデン (小学館文庫 と 9-2) / 感想・レビュー
はつばあば
12歳の息子と20歳の後妻が残された。真綿に包まれたような二人だけの生活。7年の歳月が過ぎ、若き母に対する感情と父の偉業に対する気遅れ。そんな中で同級生倉田との再会。小学生の頃は二人共幸せだった。その後同じ頃平和で幸せな世界が変わってしまう。倉田とサオリはこの本の付属に過ぎない登場人物だが、アカンタレ?の茜との対比がすごくいい。人生なんてそう甘いものじゃない。苦労・苦悩、悩みの無い幸せな人生を子供達に送らせてやりたいと思うのは親心だが、リバティやバーのマスターのような奥行きのある大人に育てたかった^_^;
2015/10/20
taiko
天才画家の父を事故で亡くしてから、後妻の義母と暮らしていた少年茜。2人の年の差はわずか8歳。7年が経ち、2人は19歳と27歳になっていた。 許されない恋の物語?の展開を想像していましたが、茜君の成長、再生の物語でしたね。 茜の心情を事細かに説明しているので、まどろっこしい感じも受けましたが、徐々にそれにも慣れ、繊細で傷つきやすい青年の気持ちを手に取るように感じることが出来ました。 茜を取り巻く人々がとても良くて、それが随所で物語に働きかけます。 壊すことで終わらせようとした2人の関係を、→続く
2017/08/03
ぐりぐら
何とも切ない物語。12才で父を亡くし、父の再婚相手の爽子と暮らす少年、茜が主人公。7年間父を亡くした喪失感を埋めるために互いに支え合って生活していたが、それは現実から目を背け依存しあっているという事に気付いてしまう。「昨夜のカレー明日のパン」に設定が似ているのに、若く美しい継母と高校生というだけでこうも雰囲気が違うんだなぁ。少年から大人になる揺れ動く心情や焦燥が読んでいて辛かった。2人を取り巻くバーのマスターや宮本さんたちの言葉がかっこよく、自分も若者を見守り、そっと背中を押せる大人になりたいと感じた。
2015/09/23
こいけ
ふたりきりの閉じた世界の顛末。擬似家族ものとしてたいへん楽しく読めました。
2015/11/16
まお
この人の書く話は爽やかなのにすごく深く重く感じさせる…書き方が爽やかだからかな。成長しているのに茜の心情の変化、成長は読んでいて切ない。
2015/10/23
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