裏が、幸せ。 (小学館文庫 さ 25-2)
裏が、幸せ。 (小学館文庫 さ 25-2) / 感想・レビュー
ミカママ
「裏」日本という表現がメディアからほぼ消えたのと、TVの天気予報の画面から雪だるまのマークが消えたのと、どちらが先だったろう。この酒井さんのエッセイというかドキュメンタリーというか、あえて裏日本という言葉の持つ陰鬱なイメージに真っ向から対峙し、それを全肯定したこの作品。水上勉や石川さゆりが裏日本に対して残した功績など、読者にもわかりやすい事例を用いている。真面目な歴史書であり、観光資料でもある。いつものような箸休め的なエッセイとして読むと、痛い目にあうかもしれない。
2019/09/25
ジュール リブレ
今は死語になつた裏日本。表紙のイラストもよく見たら裏から見た日本列島!章ごとのタイトルも絶品。まずは陰翳、民藝と来て、その次は演歌。やっぱり裏には演歌が似合う。そこから深層心理に踏み込んで仏教、神道、そして美人。日本海側美人一県おき説実証の旅。爆笑しながら読んでしまいました。原発、文学、政治家にも触れて、ラストは観光で締めました。なかなか乙な、いや粋な造りですっかり堪能。巻末の宮下奈都さんの解説もほのぼの。幸せ度も高いはずだな。ごちそうさまでした。おすすめです。
2019/10/10
pirokichi
さすが酒井順子。おもしろい。「裏日本」をあちらからこちらから褒め讃えてくださって、「裏日本」出身の私としては恥ずかしいようなうれしいようなおちょくられているような。とにかく唸りまくった。表日本の男と裏日本の女の視点から書いた川端康成の『雪国』考は読みごたえがある。裏日本出身作家水上勉と表日本出身作家三島由紀夫の金閣寺対決?も興味をそそられ両作品を読みたくなった。山陰本線ってそんなに絶景なのかぁ、乗ってみたい。
2022/08/07
百太
陰陽でいう“陰”に落ち着く漢字のする自分。日本海側へ旅したい。
2018/04/13
Syo
発想は面白いけれど…。
2020/10/10
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