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フラダン (小学館文庫 ふ 1-3)

フラダン (小学館文庫 ふ 1-3)

フラダン (小学館文庫 ふ 1-3)

作家
古内一絵
出版社
小学館
発売日
2020-03-06
ISBN
9784094067545
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フラダン (小学館文庫 ふ 1-3) / 感想・レビュー

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papako

男子高校生が強引に誘われてフラダンスを始める。青春ものなんだけど、舞台が福島。地震から5年。まだまだ5年。そこには高校生だからこその震災の爪痕があった。想像もしていなかった。やはり遠い国の出来事だと思ってしまっているんだろうな。簡単にわかるとは言えないし、本当に実感できるわけではないだろうけれど、こういったお話を読んで思いをめぐらせたいです。読めてよかった。

2021/07/15

ケロリーヌ@ベルばら同盟

「一体、なにが目当てなんだよ」「そんなの、体が目当てに決まってるっしょ!」高校二年生の春、帰宅部の穣は、工業高校に於いては非常に希少な女子(しかも美人!!)から執拗に迫られる。それはフラダンス愛好会への誘い。転校生の超美形男子も加わり、天下無敵の二人組に絡め取られ気付けば、汗だくで踊っている。慰問先のお年寄りの笑顔と拍手、メンバー達の思いに心打たれ、穣は、自身のくすぶる気持ちを脱し、新しい視野を拓いて行く。舞台は震災5年後の福島。"復興"の下、様々な立場の人達の思いを背景に、笑って泣ける、極上の青春物語。

2021/09/25

mayu

東日本大震災後の福島。工業高校の数少ない女子が、男子を誘ってフラガール甲子園を目指す。相手の抱えている事情がわからないから踏み込めない。それ故のすれ違い。復興という言葉だけでは片付けられない被災者の気持ち。原発事故を起こした側の家族の気持ち。そんな中で何ができるのか。善意が独りよがりになっていないか。楽しい青春ばかりではなく考えさせられる内容だった。最後のフラガール甲子園、仲間っていいなと素直に思えた。社会人になってからフラを始めたけど、仲間と踊るのはやっぱり純粋に楽しい。

2020/08/08

くぅ

一気読み。実は二度ほど図書館から単行本を借りてくるも後回しの上読まなかった。書店で文庫化されたのを発見し、借りたらまた読まないかな?と思い切って購入。もっと早く読めばよかった。あの震災後も毎年各所で災害が起きている。毎度毎度心を痛めるが、それもまた勝手なような気もした。福島では今尚悲しみの中にいる人、立ち上がろうと食いしばっている人がいる。そんな人たちに何が出来るだろうか。それは本当に望まれることなのだろうか。青春小説として軽やかに楽しみつつ、とても考えさせられた。"復興"という言葉のなんと重いことか。

2020/07/11

タルシル📖ヨムノスキー

あの震災から5年。福島のある工業高校に通う辻本穣が、フラダンス愛好会に無理やり引っ張り込まれたところから始まる物語。簡単に言うと高校生男子がフラと出会い、文部大臣杯争奪全国高等学校フラ・タヒチアン競技大会(通称フラガールズ甲子園)での優勝を目指すストーリーなのだが、読んでみるとそう簡単な話ではない。震災からもう5年、いやまだ5年。直接被害を受けた人と受けなかった人。東電の職員とその家族。それぞれ想いは様々で複雑で、そう簡単に前向きになれるものでもない。書影はポップだか中身は意外にヘビー。一読の価値あり!

2020/10/11

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