ウルトラ・ダラー (小学館文庫 て 2-1)
ウルトラ・ダラー (小学館文庫 て 2-1) / 感想・レビュー
KAZOO
手嶋さんのインテリジェンス小説の2冊目です。ある国がニセ札をつくるために日本の優秀な金型の彫刻関連の人物を拉致し、さらにスイスの精巧な印刷機械を手に入れ、偽札用の用紙も手に入れます。この偽札がどのようにつくられたかを突き止めていく過程で、英国の主人公(BBC特派員)が外務省関連の人物と接触したりして解決に導きます。話を楽しませるためにさまざまな料理やあるいは色恋沙汰も入れているのですが(007を見倣って?)、少し余分に感じました。
2023/05/25
つーこ
偽札を追って日本や海外を駆け回るイギリス人エージェントが主人公。実際に起こった事件や登場人物を混ぜることで、物語の真実味が増し、歴史に疎い私にはどこからがフィクションなのか分からなかった。彼らが追っているのは偽札か、もしくは・・・。テーマはすごく面白いし、興味も湧いたけど、意外によくあるラストに収まった感じ?
2023/04/21
rokubrain
現代において全人類が集団の中で生き延びるためのエコシステム(生態的適応)はこうなるのか。アイルランドのダブリンで発見された偽百ドル札「ウルトラ・ダラー」に端を発し、 その陰で様々な国際諜報活動が動いているのが露わになってくる。 BBC東京特派員にして英国情報部員のブラッドレーを主人公に彼の目線で物語は進んでいく。英、米、ウクライナ、ロシア、北朝鮮、中国の国際諜報戦が虚実の軍事ビジネスを主導し、 人間の生態系は維持されているかのようだ。 あの日本人拉致問題の事件も出てくる。 当事国として座視できない。
2024/01/25
フク
外交ジャーナリストによるインテリジェンス小説。 BBC特派員スティーブン・ブラッドレーが、精巧に作られた偽ドル札「ウルトラ・ダラー」の闇を払う。 情報の核に迫る緊張感は現実と創作が入り混じってる本作ならでは。 再読
2023/06/17
さるまる
日本初のインテリジェンス小説…というお題目にひかれて読んだのですが… なんだこりゃ? 風呂敷を広げるだけ広げて何の解決せずに終わり。扱っている題材がデリケートな部分があるので帰結させられなかったのかもしれないが、それならそれでもう少し展開の仕様があるだろうに。結果一番要素の薄かった部分を結末にもってきてしまったのには消化不良感が否めない。うがった見方をすれば知識をひけらかした感じしかしない。 少々期待が大きかったのかもしれないが残念。
2021/08/20
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