スギハラ・サバイバル (小学館文庫 て 2-2)
スギハラ・サバイバル (小学館文庫 て 2-2) / 感想・レビュー
KAZOO
手嶋さんの「ウルトラ・ダラー」に続くインテリジェンス小説です。今回もBBC特派員のスティーブンが出てきますが脇役的な存在です。ヨーロッパでの第二次世界大戦中に杉原千畝が必死にユダヤ人向けのパスポートを発行して日本経由で世界に散らばったユダヤ人と日本で知り合った少年たちとのその後の活躍が描かれています。内容的には戦後の大きな世界経済をめぐる事件の裏には・・。ということでのインテリジェンスの重要性があったということです。また手嶋さんのあとがきや佐藤優さんの解説で杉原の再評価がほんの最近であったことを知りました
2023/06/10
99trough99
タイトルから、てっきり6,000名ものユダヤ人の命を救った外交官杉原千畝について書かれたノンフィクションと思いきや、杉原の発行した査証でドイツ・ソ連の手から逃れたアンドレイとソフィーが神戸で雷児と出会ってはぐぐんだ友情、続いて(国外脱出時に駆使したであろう)インテリジェンスを駆使し、戦後の世界で世界市場を席巻する戦いを繰り広げる壮大なフィクションだった。とはいえ、あとがきに手嶋さんも書いておられるように、やはりモデルとなる人物はいたようで、戦後のユダヤ人の懸命な生き様が随所にほとばしる感動の良作。
2023/03/19
a*u*a*i*n34
取っ付きにくいと思いながら読んでいたのですが後から続編であることを知りました。話としては独立しているのでストーリーは楽しめましたが。杉原千畝によって生き延びたユダヤ人たちの暗躍をそれって事実ではと思わせる程のディテールで読ませます。
2023/03/29
どくたや又右衛門
2010年にはスギハラダラーというタイトルだったようだ。わしの読んだ小学館文庫ではスギハラサバイバルと改題された。ポーランドから神戸に亡命したユダヤ人少年アンドレイ、神戸で出会った孤児松山、美少女ソフィー。時空を超えて運命は彼ら三人をどう変えるか。英国情報部員スティーブンが再び登場し、世界を読み解く。スリリングで、かつ、妙に泣ける。
2022/11/10
縁側の座布団
面白い。次は杉原千畝についての本を読みたい。
2023/03/14
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