海が見える家 旅立ち (小学館文庫 は 3-4)
海が見える家 旅立ち (小学館文庫 は 3-4) / 感想・レビュー
まさきち
しっかりと自分の足で歩いていく力をつけた文哉の成長と、長年苦しめられていた殻を突き破る力を手にした凪子の姿に安心感と爽快さをもらえたシリーズでした。海は見えなくなってしまったけれど、できれば「山に包まれた家」なんて感じで二人の行く末を見させてほしい、そんな勝手な思いを抱きながらの読了です。
2022/12/04
おしゃべりメガネ
シリーズ第4弾にして完結編です。すっかり田舎の海の暮らしが定着してきた「文哉」に大きな転機が訪れます。親しく慕っていた「幸吉」が亡くなり、すっかりふさぎこんでいた彼は、とある人物の元へと向かいます。そこで過ごした時間が彼に色々な変化を与え、彼はひとつの答えを導きだします。彼が本当にやりたいコト、大切にしたいコト、真剣に思ってるコトなどを胸に新たな'旅立ち'へと。さらさらと読めて、ストーリーもさくさく進むのでストレスなく読了できました。なんだかんだで楽しみにしていたシリーズだけに終わるのは寂しいもんですね。
2022/12/26
相田うえお
★★★★★22100【海が見える家 旅立ち (はらだ みずきさん)】シリーズ完結とのことですが、まだまだ続きが書けそうな終わり方でした。個人的にとても好きな作品なので、第二部『海の、み、え、な、い、家?』とか期待したいところです。今回は、自分にとって師匠とも思える人を亡くし気落ちしていた主人公の文哉ですが、周りの人達の温かさに接するうちに自分を取り戻し、海が見えない所に行きたいという凪子と共に、本当の居場所を探して新たに進み出すまでを描いたお話でした。とてもいいんです。未読の方はシリーズ1作目からどうぞ!
2022/10/28
machi☺︎︎゛
海が見える家、それから、逆風、旅立ちと4冊続けて読んだ。全然交流のなかった父親が死んだと連絡が入るところから始まり東京から田舎へ引っ越してきた文哉。今までとは180度違う生活や人間関係に戸惑いながらも暮らしの基盤を立てていく。自然の厳しさや素晴らしさがダイレクトに伝わってくる暮らしは憧れるけど本当に大変そうだった。出会いと別れを経験しながら文哉が最終的に出した結論は文哉の成長を感じるものでこれからの新しい地での文哉の活躍の物語もまだまだ読んでみたい。
2024/09/11
itica
思えば、父の遺した家に移ってから文哉はこれまでにない経験を沢山してきた。父から受け継いだ別荘管理の仕事の他、食べるために生きるために様々なことをしてきた。紆余曲折の数年だったかもしれない。その集大成と言ったら大げさだけど、文哉はようやく自分のやりたいことを見つけたようだ。それは他人が羨むような暮らしではないかもしれないが、自分の選んだ道を歩む文哉の力強い足音が聞こえてくるような、良い終わり方だった。
2023/03/30
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