ラインマーカーズ: The Best of Homura Hiroshi (小学館文庫 ほ 4-5)
ラインマーカーズ: The Best of Homura Hiroshi (小学館文庫 ほ 4-5) / 感想・レビュー
クプクプ
穂村弘の自選ベスト短歌集。解説を読むと、聖書にラインマーカーを引くという、宗教的な意味がある印象を受けました。しかし、そんな深い意味を理解しなくても気楽に楽しめる一冊でした。学生時代に乗っていた自転車の歌や、暴走族のバイクの歌、恋愛の歌、大相撲の歌など。穂村弘が、色々な意味で攻めている文章に感じました。もしかしたら、エッセイより短歌というのは著者が攻めの姿勢をとれる手段なのかもしれないと、短歌の可能性が少し理解できました。
2023/12/29
shio
自選ベスト版歌集。単行本で持っていたけど、「ピリン系」など未収録連作が読みたくて文庫版も購入!久しぶりに穂村弘の甘い毒のような世界に浸る。〈ポニーテールの秘密は、んんん、ほむ、たぶんFBIだから教えにゃい〉歌の読み方って分からないけど、翻弄されっぱなし、めちゃくちゃ酔う。それでもいいかと思う。〈こんなめにきみを会わせる人間は、ぼくのほかにはありはしないよ〉はい、本当にその通りです。〈本当にウサギがついたお餅なら毛だらけのはず、おもいませんか?〉来年は卯年🐰お餅食べる時思い出してしまいそう。
2022/12/01
水色系
穂村さんの話しているのをはじめてきいたとき、ふわふわしたしゃべり方をするひとだと思った。そのときの印象と読後感がまったく同じだ。ふわふわで、ポップで、わけわかんないところもある、ラインマーカーまみれの聖書。/夢の中では、光ることと喋ることはおなじこと。お会いしましょう(P172)
2022/11/28
おはぎ
やっぱり穂村弘は私にとって原点にして頂点であると思う。連作シンジケートに出会ったときの衝撃は忘れられない。何度読んでも、ため息が出る。手紙魔まみシリーズも好き。特に好きな歌があるというより、全体で威力を発揮する連作の権化のような作品だと感じる。やっぱりほむほむワールドは最高だ。「『猫投げるくらいがなによ本気だして怒りゃハミガキしぼりきるわよ』」「『とりかえしのつかないことがしたいね』と毛糸を玉に巻きつつ笑う」「終バスにふたりは眠る紫の〈降りますランプ〉に取り囲まれて」
2023/01/30
mako
自選ベスト版歌集。「シンジケート」しか知らなかった。「手紙魔まみ」シリーズを読み、その物語性、西洋のおとぎ話を読んでいるような感覚に、こんな短歌ありなのだと驚いた。
2024/05/27
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