太平洋食堂 (小学館文庫 や 33-1)
太平洋食堂 (小学館文庫 や 33-1) / 感想・レビュー
優希
大逆事件で処刑された大石誠之助。恥ずかしながら知りませんでした。食堂を開き、差別を嫌ったドクトルは、常に貧しい側に寄り添っていたのですね。やがて国家から「主義者」と見られてしまうのが歴史の性なのでしょう。日本史でも埋もれる人物なので、高校時代、世界史を選択してた自分が知らなくても仕方なかったのかもしれませんね。
2023/11/05
NBかえる同盟
著者買い。文庫ベースの読書ながら、ミステリの多かった柳氏は、最近は歴史ものが多いのか。大逆事件については、受験程度の知識しかなく、大石誠之助については何も知らなかったのだが、読み進めるほどに「ああ、こんな面白い人物がいたのか」との思いが増した。あまり詳しくない歴史について、改めて学べた気分。最後のほうでは、「物申す」著者がやや前面に出てきちゃった感じだが、確かに「曖昧な法律条文が持つ恐ろしさを、正確に知るべきだ」というのは間違いないだろう。
2023/02/27
miohaha
柳広司さん渾身の長編小説。どれだけの文献、資料にあたったのか…。ベースとなる冤罪事件を知らずに読みましたが、明治期に世界を自分の自分の目で見て、未来をも見透す知見を持った人物がいたことを知ることができました。柳さんのペンの力で息遣いも感じられるほど生き生きとした姿で現代に甦った大石誠之助が今の時代を見たら、どう感じるか、聞いてみたいと思いました。
2023/05/22
ベッシー
かつて起きた大逆事件。それに関わる一人でもある大石誠之助の半生をまとめた小説風の歴史書。日本史。食堂経営奮闘記とかではない。習った記憶がないのは近代史などの社会科目が苦手だったからだろう。
2024/06/05
ケロたん
明治初期には知らない傑物が多数輩出してる。会って話をしてみたい。
2023/04/29
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