疾駆する夢 下 (小学館文庫 さ 2-2)
疾駆する夢 下 (小学館文庫 さ 2-2) / 感想・レビュー
まつうら
(上巻の続き)後半はマスキー法対応のくだりが興味深い。アメリカのビック3はもちろん、トヨタも日産も対応に苦慮する中、ホンダがCVCCエンジンを開発し、他社に技術供与を申し出る。しかし多門はCVCCを導入せず、古田が遺していった直噴式エンジンを実用化してしまう! 直噴式は非線形制御になるので、電子制御を導入しなければ実現できないが、なんと現実よりも20年も早く実用化してしまった。。。さすがにこれはちょっと出来過ぎだが、ラストシーンの社長人事とあわせて、古田に対する多門の気持ちの現れだと思うと納得できる。
2021/09/12
秀玉
懐かしい~。タイトルを見て読了を思い出しました。サラリーマン、開発者、日本の自動車産業の発展、国の思惑。佐々木譲さんとしてはこんな社会派小説もあるのですね。この中で語られる国の政策は他の小説、ドキュメンタリーでも言われていますよね。国産自動車の夢を持つ人、がんばりがなければ、日本はアメ車ばかりになっていたかも、それと小さく、弱い自動車会社が少しあるくらいだったのですかね。日本自動車産業の発展物語です。
2021/08/02
hideki
それこそ疾駆するように読み切りました。百田尚樹の海賊になった男や池井戸潤の下町ロケットよりも、私は楽しめました。また、佐々木譲のこうした作品は、私たちが知らない歴史の側面を教えてくれます。それは、小説であり著者の見方に偏っているかもしれませんが、下手な退屈な歴史本が、あたかも真実であるように語る内容よりも、面白くてリアルです。やっぱり佐々木譲の作品は全部読みたいですね。
2017/01/27
Norikazu Torii
元隅銀行=住友銀行ですよね。ここまで書いて大丈夫なんだろうか、、確かに、あの銀行はえげつないと聞いた事はありますが。
2021/06/26
いっつぴょん
実在のメーカー、人物、車が多数登場するので、とても判りやすく、読み進められました。読んでいるうちに主人公が実在したかの様にも感じてしまいました。自分の様な50代の車好きにはたまらない一冊。
2020/05/15
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