阿佐田哲也コレクション6 雀師流転〔小学館文庫〕 (小学館文庫 あ 10-6 阿佐田哲也コレクション 6)
阿佐田哲也コレクション6 雀師流転〔小学館文庫〕 (小学館文庫 あ 10-6 阿佐田哲也コレクション 6) / 感想・レビュー
ゆーいちろー
未完の長編「雀師流転」とギャンブルエッセイ「麻雀師渡世」収録。時代が遠くなってしまったこともあって、阿佐田哲也が残した物語群ははたして、事実を本にしたものなのだろうか?と感じてしまうこともしばしば…もちろん、諸作品が創作というのは当たり前だが、その前提には、戦後一時裏稼業で身を立てていた作者の経験が反映されているというのが、今のところ常識であるが…「麻雀師渡世」を読むと、いくつも他の小説として発表されたエピソードが散見されて面白い。阿佐田作品の重層構造が、物語の魅力を深める一つの要因になっているとも思う。
2013/03/10
いい日
表題作「雀師流転」は阿佐田哲也の、未完ゆえに単行本化していなかった作品。これは素晴らしい。残りの「麻雀師渡世」は、何冊か短編集を読んでいる人には、ネタがカブっているので退屈かも。ただ、表題作だけで十分読む価値はあると思います。
2010/08/18
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