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78(ナナハチ) (小学館文庫 よ 5-1)

78(ナナハチ) (小学館文庫 よ 5-1)

78(ナナハチ) (小学館文庫 よ 5-1)

作家
吉田篤弘
出版社
小学館
発売日
2009-01-08
ISBN
9784094083392
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78(ナナハチ) (小学館文庫 よ 5-1) / 感想・レビュー

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tototousenn@超多忙につき、読書冬眠中。

『スタンド・バイ・ミー』だ!! 『スタンド・バイ・ミー』だ!! 『スタンド・バイ・ミー』だ!! 前からでも後ろからでも上からでも下からでも斜めからでも 表からでも裏からでも右からでも左からでも縦からでも横からでも 『スタンド・バイ・ミー』だ!! When the night~Darling,darling stand by me oh stand by me♪

2021/02/03

優希

同じモチーフが重なり合い、音楽を奏でているような作品でした。時代と場所が音楽でつながっているとも言えるでしょう。78回転のSP盤、コーヒーとドーナッツ、靴屋といったモチーフの残像が少しずつ重なって物語が紡がれていきます。寓話のようでノスタルジックな雰囲気が香るのが味わい深さを感じさせました。78回転のレコードの旋律が優しく描き出す何気ない時間が心地よかったです。

2015/01/14

kana

《その昔、もうずっと昔のこと、世界は78回転で回っていた。これは音楽の話。》という書き出しから痺れる。それこそ〈夜の箱〉のような自分だけのとっておきの宝物と出逢った時のわくわくはこんなふうなのかもしれません。本作は78回転で回る希少なレコードを巡る人々を描いた連作短篇集です。海を超え、時を超え、思わぬ所で再び交わるその様がエレガントで、洗練された一文一文に魅了されます。人物相関図を書き出したい衝動にかられますが、それはこの本の味わい方に反する気がするので、好きな頁を振り返りうっとり余韻に浸るにとどめます。

2015/06/21

ユメ

同じモチーフを用いた、時代と舞台の異なる短篇が少しずつ重なり合い、音楽となった物語。旋律の繋がり、和音の響きがとても美しい。その音楽は、かつて78回転で回っていたSP盤に刻まれていて、蓄音機を見つけ出してきて初めて再生できる。このピンと張り詰めた寒い朝のような空気感が良いのだ。コーヒーを用意して冬にゆっくりと味わいたい。何故なら、執筆のために寒い土地に住む作家が登場するから。彼の心持に合わせて、聴こうとしなければ流れてこない音楽を楽しもう。78回転の世界には失意と孤独があって、その残響が不思議と心地良い。

2014/11/25

里愛乍

兎角、先の展開を急がせる本ではない。じっくりとゆっくりと旅先で何も予定の入ってない時間をすごすような、そんな気持ちで読みたい本(実際、そんな時間など日常生活でありはしないんだけど)逆に云えば、ずっと浸っていたい本。そして、読んでる途中で堪らなくドーナツと珈琲が欲しくなる本です。

2019/01/31

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