KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

海を抱いたビー玉 (小学館文庫 も 19-1)

海を抱いたビー玉 (小学館文庫 も 19-1)

海を抱いたビー玉 (小学館文庫 も 19-1)

作家
森沢明夫
出版社
小学館
発売日
2009-02-06
ISBN
9784094083552
amazonで購入する Kindle版を購入する

海を抱いたビー玉 (小学館文庫 も 19-1) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

kanegon69@凍結中

古いものには魂が宿る、物を大切にする心を思い出させてくれる素敵なストーリー。驚いたのが、この1959年製のボンネットバスに関わる話がほぼ実話/実名という。スクラップ寸前の古いバスを蘇らせる職人、そのバスをこよなく愛する人達、そして新潟県中越地震で大きな被害を負った山古志村の二人の少年の友情を、海のように澄んだ青いビー玉が見事につないでいく。徹底した取材からこんなにも優しさに溢れるストーリーに仕立てる森沢さんの手腕はやはり凄い。きっと森沢さんの心の中に溢れる優しさと面白れぇことを愛する心があるからに違いない

2020/03/28

おしゃべりメガネ

森沢さんの作品も気がつけば早くも10作目となり、今回はいつもの‘ほっこり’よりは‘ほのぼの‘一色で仕上げています。伊坂さんの車が話す『ガソリン生活』のカントリーバージョン?みたいな作風です。他作品のように、大きく涙腺を揺さぶる感じは少なめですが、それでもやっぱり森沢さんはさすがで、まず何よりも読者を完璧にその世界に釘付けにしてくれます。古いバスをレストアするくだりは本当に職人描写で、読んでいてワクワクします。車同士が話をする場面も、ほんとほのぼのさせてくれます。最初から最後までずっと‘平和’な作品でした。

2014/01/26

小梅

そうですよね…新潟に大きな震災あったんですよね。付喪神となったボンネットバス。しかし、ボンネットバスを甦らせる技術ってすごいな。ファンタジーなんですが、最後に実際のボンネットバスの写真があって、ファンタジーだったよね?って感じでした。

2017/04/06

紫綺

美しい海を閉じ込めたような青いビー玉。人と人、人とモノを繋ぐバトンのように物語を紡いでゆく。ボンネットバス、山古志村、震災…ノンフィクションとフィクションが融合した素晴らしい感動作!!

2015/09/19

masa@レビューお休み中

森沢さんの物語には、必ずといっていいほど序章があって、序章を読んだだけでは物語の全体がつかめないことが多い。そこが、じれったくてもどかしい。でも、そのじれったさがあるからこそ、心の振れ幅が大きくなるような気がするんですよね。主人公は一台のバスです。昭和生まれのボンネットバスが人と人とをつないでいきます。バスの旅、バスに接する人々の物語、そしてバスと人々をつなぐ物語が重なり合って奇跡と感動と呼び起こします。現代人が忘れてしまっている、モノを大事に使うことの大切さを思い出させてくれるのです。

2015/08/04

感想・レビューをもっと見る