夜回り先生 (小学館文庫 み 9-1)

zero1

「彼を殺したのは君だ」。医師は高校教師の水谷に言った。９１年彼は生徒を死なせた。遺骨はシンナーのため箸でわたせないほどボロボロだった。そこから彼は夜の街に立つ。水谷は言う。「いいんだよ」。薬物、援助交際、暴走族、リストカット。過去に何をしていてもいい。でも「死にたい」だけはダメ。何故、若者たちは夜の街に出る？それは、昼間の世界に居場所がないからだ。いじめや不登校がなければ、「夜回り先生」の出番はない。彼が夜の街に立たない世界こそ必要なんだ。

2019/09/10

papako

前から気になってて。Readerにて。これだけでは全てを知ることはできないけれど、こういう方がいるのはとてもあたたかい。寂しがりやだと書かれているが、それだけではこういうこと、できないだろうなぁ。特別養護学校での逸話がぐっときた。

2015/10/21

コウメ

中学生の時に読んだ。水谷先生はどんなことにたいしても「いいよ」と声をかけて、明日をみていこう。と夜の世界にはいってしまっている。子供たちを救おうとしている水谷先生のドラマ。リストカット、薬物中毒、性犯罪様々な子供たちが水谷先生に助けを求めて、水谷先生は今日も夜の世界を、、

2019/04/27

hope

「いいんだよ」窃盗をしても、援助交際をしても、イジメをしても…。教師は子どもたちを守るために、夜の街を彷徨い続けた。暴走する若者。薬に逃げる少女。非行。孤独。嘘。憎しみの連鎖。彼らのほとんどは、不幸な家庭を元にしている。原因は大人にあるのだ。夜の街の子どもたちへ。 「いいんだよ」

2022/02/16

きゃんたか

ひょんな事から暴走族に入り薬漬けになる少年。公園でナンパされ食い物にされる少女。著者はそんな少年少女に声をかけて回る。「世の中には汚い大人が多すぎる。」、「子供たちはみんな花の種だ。」、「夜の街の子どもたちはいつも愛に餓えている。」、「昼の世界は決して彼らの存在を認めない。」、「私はいつも子どもとの出会いを求めている。私も寂しいからだ。」幼少時代から親の愛に餓え、孤独感を埋めるように夜の世界に引き込まれた過去を持つ著者は、自らを大人になりきれない大人だと語る。少数のきれいな大人との出会いが彼を変えた。

2016/08/25