群青 (小学館文庫 み 10-1)
群青 (小学館文庫 み 10-1) / 感想・レビュー
三代目 びあだいまおう
哀しい絶望の果ての、想いの深さと強さが結集して起こした奇跡。この結末に涙落とさずにいられようか。260頁と決して長くない文庫本の半分以上が背表紙の説明文通りに展開する。捻りも想像を超えるものも、ない!『等身大の若者の愛と苦悩、親子の愛憎を描ききった意欲作』との評に期待を掛けすぎたかと半ば好奇を失った。しかし参った❗それこそ作者の思う壺!途中に挟むフォント違いの差込文の意味を知り、死してなお変わらぬ母の想いに触れ、私の涙腺は崩壊した!父の、友の、切ない後悔と懺悔。一途に人を思う奇跡!感涙したくば必読‼️🙇
2019/12/08
りゅう☆
ピアニスト由起子が療養で訪れた南風原島で漁師の龍二と恋に落ちる。そして二人の間に凉子が生まれるも、病気が進行して由起子は死んでしまう。人口少ない南島で凉子は同級生の一也と大介と3人でずっと過ごしてきた。大介の思いを感じるも凉子の心は一也だった。内緒で始まった凉子と一也の熱い恋。高校は凉子は通い、大介は島を出て寮生活、一也は島に残り漁師の道へ。そしてもうすぐ二十歳。結婚することを決めた二人。だが龍二に反対された一也は大人として認めてもらうために海に潜る。だがやっと龍二からOKの言葉をもらったのに一也は海で→
2021/03/23
優希
宮木さんにしては珍しい純愛が描かれていました。ピアニストの由起子は療養先で出会った龍二と出会い、恋に落ちます。そんな2人の間に生まれた娘・涼子もやがて成長し、幼馴染の一也と愛し合うように。龍二の由起子に対する不器用な愛、忘れ形見となった涼子への父親としての想い、そして亡き母の想いに絡むように奏でられる恋のセレナーデ。沖縄という島が独特の空気と海の香りを運んできました。色々な想いを見つめる群青の海が美しかったです。
2016/08/17
chimako
BOOKOFFにて宮木さんの名前にひかれて購入。そうか、これは映画の脚本を元に書かれたノベライズなんだね。主演は長澤まさみ。子どもの頃の大介を想う気持ちがある日突然一也に向いているのを唐突に感じ、そこら辺の心の揺れをもう少し書いてほしいなぁ とか、いろんな男たちと寝る涼子は必要なのか とか。映画の評価はかなり低い。宮木さんのおかげで読み物としては面白く仕上がっている。映画は観ていないが、読みながら映像が目に浮かんだ。美しく暗い海、肌にまとわりつくカーチバイ……宮木さんの小説を読みたいなぁ。
2018/05/24
ミカママ
ほとんどハズさない宮木さんのはずが、これは正直ダメでした。というか、沖縄が舞台だと、どうしてみんなストーリーが変にアマアマになっちゃうのかな。由紀子のつぶやき(?)は鬱陶しいだけだし、登場人物すべて、現実離れしすぎ。あぁ、残念。
2015/01/19
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